離れていったものたちへの、感謝の気持ちを胸のなかに。

 

ぷつんとご縁が切れたように離れていった人、なくしたもの、終わった仕事など、今手元にないものに思いが向かうとき。掌にすくった砂が指の隙間からさらさらとこぼれ落ちていくような、心細い気持ちにもなることもあるかもしれませんが、それらがあったことで成長したり、深みを増したりした自分もいたのでしょう。喪失が胸にこたえるのは、それだけ大切なものと出会えたという証明。充実した時間だったという証拠。心はたいてい、過度に痛みばかりを感じにいこうとしますけれども、得たものに目を向け直していくことは、自分を丈夫にしてくれます。きっと、良い4月にしていけるだろうと思うのです。

 

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