ともさかりえ「コロナ禍で仕事がなくなり...30年働き続けた今、しんどいけど楽しい」

――ちょっと話は変わりますが、ともさかさんは、女優さんの中ではいち早くブログを始めたと思うのですが、意識としてはお仕事の一環という感じですか？

全然！　誰にも課せられてないから書きたいことがあれば書いて、書きたいと思うことがない時には書かないので、ストレスにもなっていないです。

私が仕事を始めた頃は、今とは違って自分の本心を発信するツールがなかったし、思っていることを言葉にしてはいけないのような雰囲気もあったと思うんです。
だから自分の言葉をリアルタイムで発信できるブログは面白いなと思ったのと、単純に書くことが好きだったということもありますね。

ブログを長く続けてきた縁で広がった仕事もあるし、「ブログみたいなことを書く連載をやりませんか？」というお話をいただくこともあります。
でも締め切りや文字数が決まっていたら、これが面白いくらい書けないんです（笑）。

――仕事でないから、2006年から15年も続けられるんですね。インスタグラムもいつも見ています。

インスタに関しては最初は警戒して、遠くから眺めるだけでした。若い頃のトラウマもあるから無駄に傷つきたくなくて、見てくださっている方との距離が近い場を持つことを極力避けていたんですよね。だからブログのコメント欄もオープンにしていないし。

でも本当に何の前触れもなく、ふと「やってみようかな」と思ったんです。ブログを始めた時もそんなノリだったけど、あれこれ計画を練るよりもまずは始めてみようかなと。

恐る恐る使い始めたツールだけど、でもやっぱり誰かのフィルターを通さずに自分のその瞬間の感情や言葉をそのまま伝えられることが面白いですよね。一方でそこが難しいところでもある。自分が意図してない形で情報が広がっていく危険も孕んでいるけれど、適度な距離感と共にうまく付き合っていけたらいいなと思っています。