【逃げヨガ④】「燃え尽きちまった」のポーズ
深いリラクゼーション、心身のクールダウンに
1. ガバッと足を広げて座ります。
2. 「ふーっ」と深く息を吐きながら背中を丸めて脱力します。背骨の力を抜いて、柔らかな丸みが作れたらベスト。
<ポイント>
クールダウンにはもってこいのポーズです。大切なことは「だいたい」成し遂げたと仮定して、くつろぐことを自分に許しましょう。ベストは尽くした。よくやった! それでよし。
【Tadahiko先生からのメッセージ】
演じるのは、もうおしまい
子供時代の私たちは無力です。親の庇護がなければ生き延びられません。だから、親から愛されようと、必死なまでに、「愛してもらえそうな子供」を演じます。最初は演技でも、続けていくうちに忘れてしまい、いつしか「よい子の仮面」が自分そのもののようになってしまう。しかし、そこまでして何とか得られた愛が私たちを満たすわけもなく、偽物であることに気付く時が、いつか必ずやってきます。
これが、本当の私? こんなこと、本当に望んでいたの? ――と。苦しくて仕方なくなったら、親に愛されるためにどんなルールを自分に課してきたか、どんな子じゃなきゃ愛してもらえないと思い込んできたかを振り返ってみましょう。
我がまま言わずに、物分かりのいい子でいなくちゃ。お母さんを喜ばせるために、勉強していい学校に入らなくちゃ。尊敬しているフリしなきゃ。
これまで生き延びさせてくれた「よい子の仮面」は、防具でもあったのです。
でも、今のあなたには、もう必要ありません。お役御免になった仮面に「ありがとう」。そして、「いろいろあったけど、よくやってきたね」と自分をねぎらうことを忘れないでくださいね。
ヨガの第一歩は、うちなる安全地帯を見つけること。自分の中に安心できる場所があるのを知ることは、大きな支えになります。いつでも、そこに逃げられるのですから。
今まで見えなかった新しい視点に気付いた時、肩の力が抜けてリラックスした本当の「あなた自身」に出会えることでしょう。
著者プロフィール
【取材・文】鳥居りんこさん:作家&教育・介護アドバイザー。2003年、『偏差値30からの中学受験合格記』(学研プラス)がベストセラーに。自らの体験を基に幅広い分野から積極的に発信し、悩める女性の絶大な支持を得る。近著に『親の介護をはじめる人へ伝えておきたい10のこと』(学研プラス)、取材・執筆を担当した『1日誰とも話さなくても大丈夫 精神科医がやっている 猫みたいに楽に生きる5つのステップ』(鹿目将至著・双葉社)、企画・構成を担当した『神社で出逢う私だけの守り神』(浜田浩太郎著・祥伝社)など。
【blog】湘南オバちゃんクラブ 【facebook】rinko.torii 【YouTube】鳥居りんこちゃんねる
『たった10秒で心をほどく 逃げヨガ』
著者:Tadahiko 取材・文:鳥居りんこ 双葉社 1540円(税込)
尽きることのない心配や不安、そしてつらい現実から思い切って「逃げる」ためのヨガを、瞑想・ヨガ講師のTadahikoさんが伝授。体が硬い人でも簡単に実践できるポーズを厳選し、Tadahikoさんが今伝えたい言葉と共に紹介します。どのページを開いてもフラットな状態で置ける“コデックス装”という装丁を採用し、本を置いたままポーズを確認できるのも嬉しいポイント。今回ご紹介したポーズの他、「倒れた戦士のポーズ」「屍のポーズ」「バッタのポーズ」など、ユニークな「逃げヨガ」が満載です。
写真/北森順一 構成/金澤英恵
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