緊急事態宣言によって、理不尽な線引きが行われているエンターテイメント界。そんな中、休業要請の緩和で、都内のミニシアターはやっと再開しはじめました。
久しぶりにスクリーンで映画を観るのなら、偏愛するものに出会ってしまった人たちの幸せな熱量に触れられて、しかもかわいい猫にも会える作品『ブックセラーズ』はいかがでしょうか。
世界最大規模といわれる、ニューヨークブックフェアに集まる人々にカメラを向けた、本の森を探求するような楽しさを味わえるドキュメンタリーです。
様々な本と、書店員やブックディーラー、コレクターたちなど本に関わる人たちのエピソードは、驚くほど多彩で豊か。
1925年に開業した老舗書店を引き継いだ三姉妹、革製本だけを扱うディーラー、エドガー・アラン・ポーの初版本を購入したブックセラーらが登場するほか、『不思議の国のアリス』のオリジナル手稿やオルコットが偽名で書いたパルプ小説、ビル・ゲイツが約28億4千万円で落札したレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿など、まさにレアな書物が次々と紹介されていきます。
マーティン・スコセッシがNetflixで手がけたドキュメンタリーシリーズ『都市を歩くように−フラン・レボウィッツの視点−』も話題を呼んでいる忖度とは無縁の作家、フラン・レボウィッツがインタビューに答え、個人が営む書店への愛を語るシーンも。
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