ところが、そのような親に育てられた子が成長して自分が親になると、同じ態度で自分の子どもに接してしまいます。これがいわゆる「世代間連鎖」です。こうした負の循環はなぜ起こるのでしょうか。
背景にあるのは、親子関係や血のつながりを特別視し、その教えを無条件に尊ぶ考え方です。ここにはまらないためには、意識的に家族への思いや血縁に対する考え方を「軽く」する必要があります。
つまり、親や家族の存在を「絶対的なもの」と重く受け止めず、「単なるシナリオ、あるいは、ひとつのゲームにすぎない」と考えるのです。私は、親による「刷り込み」で苦しんでいる相談者に、ときどきこういう話をすることがあります。
人生はある意味、お芝居、演劇、ショーのようなものです。
みんなそれぞれが役者で、台本に沿ってその役を演じているだけなのです。ならば、悪人がひとりも出てこないストーリーはつまらないですよね、何の学びもありませんし。だから、あなたの親は、今回の人生においてあなたを「ある考えに染める」という、「プログラマー役」となって現れたのです。
親によっては「勉強して出世しろ」だったり、反対に「勉強なんかするな」だったり、「いい子でいるなら愛してやる」と言い続ける役かもしれません。いずれにせよ、彼らは用意された台本通りに演じ、セリフを言っているだけ。
つまり、これは「さあ、あなたはプログラムを解除できますか?」というタイトルのゲームなのです。ですから、彼らの「ある考え」は真実や正解とは限りません。
そして、エンディングは最初から決まっています。相手が親であれ、パートナーであれ、あなたが「NO」と叫んでそこから立ち去ればそこで幕は下りるのです。
いかがでしょう? あなたはまだ、このゲームを続けたいですか? それとももうそろそろこのお話に幕を下ろし、本当の自分に戻りますか?
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