毒親の乗り越え方3:すぐに仲を改善しようとしない


子供にとって、親は重要な存在なので、仲が悪い状態でいると、心が傷ついたり、モヤモヤしたりしてしまうもの。でも、「距離を空けたら、すぐに相手が変わるはず」なんて期待をするとうまくいきません。
人というのは、すぐには変わりません。だから、親と距離を空けても、すぐに「精神的な自立」ができるようになるとは限らないし、むしろ「時間がかかるもの」だと思ってもいいでしょう。

 

ただ、たとえゆっくりでも、人は月日と共に変化します。例えば、気が荒い親であっても、歳をとり、体力が落ちると、性格が丸くなってくることは多いもの。
また子供もより精神的に成熟してくると、「親はこうあるべき」なんて期待はなくなり一人の人間として親と接するようになります。そうすると、親に欠点があろうと、「もともと“こういう人”なのだから、どうやってうまく付き合っていこうか」と、相手の性格を変えることよりも、自分の対応を変えようと思えるようになってくるのです。

さらに、お互いに距離を空けていたら、会うときには少しお互いに気遣えるようになるので、ようやくいい関係になれることもあります。
そして、親と程よい距離感が保たれ、たまに会うような関係になると、「どうやって相手を喜ばせようか」と思えるようになってきます。頻繁に顔を合わせている相手にはサービスばかりできませんが、たまに会う相手にはできますしね。
そうすると、相手の好きな食べ物をお土産に持っていったり、優しい言葉をかけられたりできるようになるものなのです。

結局、親といい関係を築くためには、親が精神的に自立したり、性格が直ったりすることだけが大切なのではなく、「子供のほうも、もっともっと精神的に成熟していく必要がある」ってことなのです。
むしろそれができていなかったから、親といい距離感がとれなかったり、むやみに相手の言動に傷ついたりしていたところもあるわけですしね。

私たちは生まれてくる前に、クリアすべきテーマを決めてくると言われています。それが、「親子関係」に隠されていることもあるのかもしれません。親は、多くの人にとって“人生において、必ず出会うことが決まっている存在”であるからです。
だからこそ、親と子は関わり合いながら、共に成長していくことも多いのでしょう。頑張って、乗り越えたいものですね。

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