娘から「学校に来ないで、ママは恥ずかしい」と言われて。怒りの燃料は自分自身の心の闇【アンガーマネジメント】_img0
 

「職場で加害者にならないためのスキル」として必要性を感じたアンガーマネジメント。やがて、自分の怒りが家族の幸せをも崩壊させる可能性に恐怖した、あるひとりのアラフォー女性が、実際にアンガーマネジメント講座の受講に踏み込むまでをレポートします。自分の怒りのタイプがわかるQ&Aはこちら

 


編集部 実際にアンガーマネジメント講座に足を運ばれて、いかがでしたか?

Nさん(以下N) 私が講習を受けたのは、50代男性のアンガーマネジメントの講師の方で、年間数百回を超える研修プログラムを行っているベテランでした。もともと、ご自身も怒りをコントロールできないことで悩み、家庭崩壊の一歩手前でアンガーマネジメントに出会い、救われ、ついには職業にされたそう。こう聞くと、なんだか「マルチ商法みたい」と感じられるかもしれませんが、(もちろん、そういう面が皆無とは言いませんが)講座の中身はかなり説得力のあるものでした。

編集部 講師の男性はどんな方だったのですか?

N 彼は10年前にアンガーマネジメントに出会うまでは、外資系企業でバリバリ働き、MBAを取得後は起業にも成功……、という超エリートである一方、日々怒りを家族や同僚や付近の人々にまき散らし、叱責も暴言も苛立ちもクレームもあおり運転も尋常じゃなかったそうです。私の目の前にいる彼からは想像もつかない姿ですが。
 

アンガーマネジメントは、DVや暴力犯罪の矯正プログラムだった
 

編集部 あおり運転は大規模な事故に繋がりやすいですから、まさに、怒りがもとで他人を巻き込む事件になりかねない例ですね。

N アンガーマネジメントは、その名のごとく「怒り」を上手にコントロールすること。「絶対に怒ってはいけない」ということではなく、むやみやたらに怒りを周りにまき散らさず、怒りを上手に扱う方法ということです。もともとは、1970年代のアメリカで、DVや暴力犯罪者の矯正プログラムのために作られたんです。

編集部 大きな社会問題から必要に迫られて生まれたメソッド! 説得力が一気に出ます。