劣等感を捨てる秘訣3:人と比べたり、批判したりするのをやめる
そもそも地球上に自分1人しかいなければ、コンプレックスを抱くことはないでしょう。誰かと比べるから、自分のほうが劣っているところがあることに気づき、劣等感を感じるのです。
100歩譲って、自分がクローン人間で、自分と全く同じ人間が何人もいるなら、比べてしまうのは仕方がないことかもしれません。でも、自分と同じ人間は、地球上どこにもいません。
人それぞれに特徴があり、いいところ、悪いところがあるのだから、たった1つ、2つの部分を比べて、優劣を感じたところで、意味はないのです。
実際に、相手になって生きてみないと、本当の意味でどっちが優れているかなんて、分からないものです。だったら、比べることなんて、意味がないこと。自分は“オリジナルの生き方”をすればいいだけなのです。
また、劣等感の強い人ほど、人の欠点を見つけては、非難しがちです。そうすることで、「自分よりも劣っている人がいる」と思うことができ、安心するのでしょう。
でも、人はいいときばかりではありません。例えば、自分は結婚していて、独身の知り合いに対して、「結婚できない人は、なにか欠点があるはず」などと非難していたとしても、自分だって、いつか結婚生活がうまくいかなくなり、離婚してしまうこともあるかもしれません。そのときには、“相手に対して非難していた言葉”がそっくりそのまま、自分に向かってきてしまうのです(苦笑)。
誰もが皆、相手と同じ状況になる可能性はあります。だから、非難している場合ではないのです。
逆を言えば、人を非難している人ほど、自分のことも責めていることが多いもの。もし「誰もが完璧ではいられないし、それでいいのだ」と思うことができたら、人のことも自分のことも責めなくなるかもしれません。
「すべての人がそれぞれ、良いところも、悪いところもあって、少しずつ自己を成長させながら、がんばって生きているんだ」と思えることができたら、人に対しても、自分に対しても、もう少し優しい目を持てるようになるのではないでしょうか。
結局、劣等感が強い人は、「自分に対して優しい目を持っていないこと」が、自己を苦しめる一番の要因だと言っても過言ではありません。
でも、自分が自己の良き理解者になれなくて、誰がなれるのかって話ですよね。自分だけは自己をよく理解し、応援できる人になりたいものです。たとえ誰に認められなくても。
劣等感を手放すことは、自分を愛することにもつながります。自己の悪いところも含め、受け止め、変わっていけばいいだけのこと。責める必要はありません。責めるエネルギーを、変わる(成長する)ためのエネルギーに変えましょう。
少しずつでも成長している自己を感じることができたら、いつの間にか劣等感はなくなっていくもの。自分に優しい人でありたいものですね。
前回記事「「人を許すのが大切」の誤解。許さない方がいい場合もある」はこちら>>
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