自覚症状がほとんどないという「子宮内膜症」。早期発見するためには、どんな方法があるのでしょうか。女性には身近なあの検診では、実はなかなか発見できないって本当!? 身近なようでよく知らない「子宮内膜症」について、2021年に自身のSNSで子宮内膜症であることを公表したフリーアナウンサーの宮島咲良さんと、主治医を務める東京国際大堀病院・産婦人科医の柳田聡先生に教えていただきます。婦人科が怖くて行けない……という方も必見です!

 


定期的な婦人科検診で「子宮内膜症」はわかる?
→定期検診だけでは発見しにくい。経膣超音波の活用を。


柳田 聡先生(以下、柳田):企業や自治体の健康診断などでも馴染みの深い子宮がん検診ですが、子宮内膜症にかかりやすい卵巣に関しては触診で行うことがほとんどです。そのため、大きく腫れているものは分かっても、小さな病変は分かりづらいというのが正直なところです。

宮島咲良さん(以下、宮島):私も定期的に婦人科検診を受けていましたが、そこでは「子宮もきれいですよ」と言っていただけていたんです。それはつまり、触診だったからわからなかったということですね。

柳田:そうですね。一般の婦人科検診ではわからないこともよくあると思います。では何が有用かといえば、経膣超音波(経膣エコー)という画像による検査です。子宮と卵巣の状態がよくわかるので、初期の子宮内膜症も捉えることができます。

ただし、「卵巣がんの検診」としては有用性が証明されてないので、婦人科検診では「オプション選択式」である場合がほとんどですね。

宮島:それでも、子宮内膜症がわかるなら、やらないよりやったほうが全然いいですよね。

柳田:子宮がん検診は2年に1回でいいと言われていますが、生理痛が重い方はできれば毎年1回、経膣超音波を受けていただくのがおすすめです。もちろん、定期検診を待たずに、日々の生活の中で下腹部痛や排便痛、性交痛など何か気になる症状があれば、できるだけ早めに婦人科を受診して検査いただくのがいいですね。

 
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