「子宮内膜症」という病気を通して、長年にわたり苦しんできた自身の“生理事情”を明かしてくれたフリーアナウンサーの宮島咲良さん。生理を取り巻く社会環境も変化しつつある今、宮島さんが“生理に苦しんでいる女性”に伝えたいこととはーー。主治医である産婦人科医の柳田聡先生とともに、これからの生理との付き合い方についてお聞きします!

 


生理のお守りは「鎮痛剤」ではなく「婦人科」


宮島咲良さん(以下、宮島):私は10代の頃から生理中は鎮痛剤を手放せなくて、20代前半になると病院で処方される強い薬以外は効かない状態になっていました。しかも、通常の容量では痛みがおさまらないので、よくないと知りながら多く飲んでしまうことも……。

母親に相談しても、「痛み止めは体によくないからあまり飲まないように」と言われてしまうので、気合いと根性で痛みを我慢することもしょっちゅうでした。これは母が悪いということではなく、生理痛に関しては“そういう風潮”だったんですよね。

柳田 聡先生(以下、柳田):鎮痛剤は決して悪いものではありません。痛みの症状が改善しますし、炎症を抑えるという効果も期待できます。子宮内膜症の場合も、患者さんがピルや黄体ホルモン薬などの毎日の内服を希望しない場合は、鎮痛剤のみを使用します。

ただ、最近は比較的低年齢でも「低容量ピル」を使って生理痛を軽減できたり、「ジエノゲスト」というお薬で子宮内膜症の症状を抑えられますからね。以前よりもつらさを軽減するための選択肢は格段に増えていますから、生理痛でお悩みの方は年齢に関係なく婦人科で相談していただけたらと思います。

宮島:そう考えると、生理痛を我慢する時代は終わって、今は婦人科に行けば“生理痛を軽くできる時代”ですね。40代前後の、私と同世代の女性は、若い頃は「鎮痛剤」以外の対処法をほとんど知らなかったという方も多いはず。私自身、婦人科に頼るまでがわりと長い道のりだったので……。自分がラクになるための情報をアップデートして、気軽に病院を頼れるようになるといいですね。

 
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