内科にはすんなり行けるけど、産婦人科に行くのは抵抗がある、と考える女性は多いようです。でも、不調を放っておけば症状は改善するとどころか、悪化のリスクにさらされることも。産婦人科でも信頼できる先生を見つけて、いつでも相談できる環境が作れるといいですよね。

自身の子宮内膜症を公表したフリーアナウンサーの宮島咲良さんは、「女性たちが産婦人科を受診するハードルを少しでも下げたい」と語ります。宮島さんはどのようにして信頼できる先生にたどり着いたのか、主治医でもある東京国際大堀病院・産婦人科医の柳田聡先生とともに「病院選び」について伺います!

 


自分に合った病院はどうやって探せばいいですか?
→まずは近隣のクリニックへ。医師と相性がよくないなと思ったら病院を変えてOKです。


柳田 聡先生(以下、柳田):これは個人の相性もありますから難しいですよね。私と合わないなと感じている患者さんもいらっしゃると思いますし、一般的にはちょっと敬遠されるような個性的な先生でもファンはいらっしゃいますしね。

宮島咲良さん(以下、宮島):例えば、「この先生ちょっと合わないかも」と思ってしまったら、病院を変えるというのはどうなんでしょうか。実は私も、病院を変えたことがあるんです。

柳田:それは全然いいと思いますよ。治療を任せるわけですから、知識と技術をしっかり持っている医師かどうかが何より大事です。そこを理解いただいた上で、相性がいい先生を求めることは悪いことではありません。子宮内膜症の治療は平均で5年です。医師とも長い付き合いになる可能性がありますし、小さな我慢を続けるのはつらいですからね。

宮島:産婦人科に対する苦手意識には「怖いことを言われるのでは……」という不安感も含まれると思うんです。信頼できる先生を見つけられれば、心理的なハードルもぐっと下がりそうですね。ちなみに、大きな病院と小さなクリニックでは特徴に違いはあるのでしょうか。

柳田:病院それぞれに専門性が異なり、対応できる疾患にも幅があるので一概には言えませんが、大学病院などの総合病院ではより専門性が高く、高度な医療が受けられます。合併症のある患者さんなどにも対応が可能ですね。

小さなクリニックでは、検診や一般的な疾患の対応を行うことが多いですが、もし専門的な治療が必要な場合には適切な施設に紹介してくれます。気軽に受診しやすいこともメリットでしょう。

宮島:ということは、深刻ではないけれど相談したいこと、ちょっとおかしいなという症状の場合は、まずは身近なクリニックを受診する方が良さそうですね。

柳田:そうですね。ご自身の状態を見て病院を選んでいただけるとありがたいです。例えば、検診を受けるために大学病院を受診する人が増えると、重症で高度な医療が必要な患者さんにかけられる時間が減ってしまう、という面もあります。まずは近隣のクリニックを受診して、もしその病院で対応が難しい場合は、適切な病院を紹介してもらうのがいいと思います。