年齢を重ねても体型キープするためにできることとは?

 
 

はまじ:年を重ねていくと、筋肉量も減りますし、代謝も落ちると聞きます。先ほど、成長ホルモンが減ることが中年太りを招く一因というお話も出ました。それが自然の流れとは言え、できるだけ体型をキープするには、どうしたらいいでしょうか?

浜中先生:何もしないと年々代謝が落ちるのはその通り。代謝の低下に伴い、体重も増えます。むしろ、これまでと同じ生活を続けているのに、体重が減るほうが、病気が隠れている危険がある年代です。

 

では、落ちていく代謝、増えていく体重に対してできるは何があるのかといえば、一つ目は運動量を増やす。二つ目が食べる量を減らす。ごく当たり前のことですが、この二つは有効な手段です。両方できれば、それに越したことはありませんが、急激な変化は続きません。過激なダイエットはリバウンドするのが常ですから、ご自身のライフスタイルや関心に合わせて、どちらが合っているのか、現状への負担が少なく、長く人生で続けられそうか、考えてみてください。

 

はまじ:食事でコントロールする場合、食生活ではどんなことに気をつけたらいいでしょう?

浜中先生:浜島さんのように40代半ばの方、それ以降は、和定食をイメージしていただくのが一番いいですね。お肉やお魚の主食、きのこやお野菜を使った副菜、汁物と、玄米や十穀米などのご飯は、栄養バランスが非常に優れていますし、胃腸にも負担がかかりません。

はまじ:たんぱく質の摂取も大事だと聞きます。

浜中先生:そうですね。たんぱく質も、和定食の食生活であれば、かなり摂取できます。チーズや牛乳などの乳製品から摂るのもいいですが、日本人は乳糖不耐症の人が多いので、注意が必要です。ダイエットもそうですが、何か一品だけでなんとかしようとせず、和定食のようにバランスよく食べることがとても大事です。

はまじ:たんぱく質以外に意識して摂ったほうがいい栄養素はありますか?

浜中先生:長く健康的に過ごすには、特に女性は骨粗鬆症が心配です。骨と聞くと、カルシウムを摂ろうと、一生懸命、小魚を食べる方がいますが、カルシムだけでは骨は作られません。マグネシウム、ビタミンD、ビタミンKもきちんと摂らないと骨形成は促されないんです。

はまじ:ほかに、食事について気をつけたほうがいいことはありますか?

浜中先生:お子さんがいる方は、残り物を食べるクセがついていて、食べる量が増え、胃が大きくなり、さらに食べる量が増えるという悪循環に陥ることもあります。「もったいない」と思う気持ちもわかるのですが、ご自身の健康を考えると、直していただきたいクセですね。

はまじ:息子を産んだときに、子どもが残したからというだけで食べるのはやめようと決めたんです。もちろん、お腹も空いていて食べたいと思ったときは、息子が残したものも食べますが、お腹も空いていないのに「もったいない」からと食べてしまうと、ただお腹が苦しくなるだけで美味しさを感じられず、 しかも食べてしまった罪悪感もあって、 あまりいいことがないなぁと思って。なので、食べたい物を食べたいと感じたときに味わって食べようと心掛けています。

浜中先生:〝食べたいと感じたときに〟というのは、とても大切な視点です。遅い時間に帰ってきた夫の食事に付き合うのも、残り物を惰性でダラダラ食べてしまうのも、ご自身の健康のためにはよくありません。食事を摂るタイミングはメリハリをつけるようにしてください。

はまじ:私の場合、大好きなお酒をおいしく飲みたいからちゃんと“スペース”を空けているだけなんですけどね(笑)。
 

撮影/木村敦
スタイリング/亀甲有希
ヘア&メイク/ナライユミ
取材・文/小泉咲子
構成/幸山梨奈


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