3)〜は嫌いだったけど、Aはいい
「K-POPは嫌いだったけど、Aの曲はすごくいいよね」
もうお分かりですね。いきなり全K-POPファンに喧嘩を売らなくても!!
そうなんです。書いてる側としては最大級褒めているつもりが、あまり伝わらないどころか、そのジャンルのファンに反感さえ与えかねない危険な構文です。
「私、歴史小説は好きじゃなかったんですが、林真理子さんの『正妻 慶喜と美賀子』は面白かった」
「お好み焼きって嫌いだったけど、ここのは美味しい」
など、さまざまなジャンルで使いがちですよね。苦手だった何かを克服するきっかけになった、というストーリー自体は悪くはないのですが。○○は苦手な人も多かろうという決めつけが透けてしまうことも。どうしても入れたかったら「実は、これを読むまでは、あまり歴史小説を手に取ったことがなかったのですが……」と後半に添えるくらいがおすすめです。初めて食べた人より、100軒食べた人の一番おいしかった店を知りたいのがネットの世界。冒頭に否定する言葉を入れるのは、効果的な褒め方ではないと思っています。
ほかのものが好きな人も引き込む気持ちで
SNSなどは自分の気心知れた内輪のフォロワーだけに向かって投稿しているような気持ちになりがちですが、実は全世界に発信していることを心にとめておく必要があります。
「好きを伝え、つなぎ、つながる」がコンセプトの〔ミモレ編集室〕では、好きなものが違っても、そこにかけてしまう情熱はよくわかるという偏愛への共感が良く起こっています。自分が好きなものをオススメするときは、「宝塚好きならきっとわかる」「重厚な宮廷劇が好みの人にも」「○○マニアも納得の〜」と他のジャンルとの共通点を見つけて、他のファンを取り込んでいくスタイルで、楽しく”推しゴト”に励んでいきましょう!(あれ、そういう話でよかったんだっけかな……!?)
次回は、ネット発信で一番難しい「承認欲求」「自己顕示欲」との向き合い方についてお話ししたいと思います。
今日のBata’s Point
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この記事は2021年8月3日に配信したものです。
mi-molletで人気があったため再掲載しております。
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