WEB編集者・バタやんが発信力がつく効果的なメソッドを解説する連載です。今回は、「新しいことを教えたい書き手」と「思ってることを確認したい読み手」のギャップについて分析します。そこから見えてくるシェアされやすい文章とは……?


ネット発信でリアクションがつきやすいのは「Me too」

 

文章をネット上にアップするということは、「伝えたい・シェアしたい・教えたい」気持ちがあると思うんですね。しかし、アップした投稿につくコメントを見ると「私もそう思ってました」「私も買いました」「私も行きました」といったMe too型のリアクションが多いことに気づきます。 

 

私がまだ新米編集者だった頃、美容ジャーナリストの齋藤薫さんとお打ち合わせする機会がありました。すでにたくさんの女性誌の連載や著書を出版されている薫さんが、こんなことをおっしゃったのがとても印象に残っています。

「私はこれまでずっと素敵な大人の女性を紹介し、啓蒙してきたつもりでいました」

しかし、齋藤薫さんの著書の読者の方やファンの方にお会いしたら、

「私が提唱してきた素敵な大人、まさにそのものを具現化したような方ばかりでした」

と。薫さんの本を読んで変わった人ももちろんいらっしゃるとは思うんです。しかしおそらく、多くのファンの方たちは、齋藤薫さんが言語化してくれることによって、自分の考え方や生き方を肯定された感じがするんじゃないかと。だからまた読みたくなるんでしょうね。

これは真理だなと思いました。多くのハウツー本や自己啓発、ビジネス本、もしかしたら占いも「自分の考えの確かさの確認」のためのものかもしれません。

 

さて今回は、齋藤薫さんを目指そうって話じゃないんです。目指そうとして目指せるものでもないですし……(汗)。

発信する側は、何か新しいことを教えたい、他者に影響を与えたいと思って発信をしがちだけれど、実は、読んでくれる人はもともとできていることを確認をするために読むんじゃないか、というお話です。

 
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