文章力を身に付けたい、WEBライティングを独学で学びたい方へおすすめの本をご紹介します。「文章術の本」と一括りに言っても、書き方の基本が学べるものから、WEBでバズることを目的としたもの、取材の仕方、企画の立て方などライター業のノウハウをまとめたものまでさまざま。今回は、初心者におすすめの10冊を選び、学ぶ目的別に私自身が特に参考にしているポイントを解説します。

WEBライティングの基本を網羅するならまずこの1冊

これからWEBで文章を書いて発信しようという方には、まずこの1冊をおすすめします。WEBのセオリーから、書く前の準備、わかりやすい文章の基本、校正の基本まで見開き2ページ単位で端的にまとまっています。OK、NG事例が豊富で一目瞭然。私自身、言葉選びに迷ったときに何度も読み返している1冊です。

<こんな人におすすめ!>

✔︎ライブレポ、イベントレポなど推し活リポートを書きたい人

ポップカルチャーのニュースサイト「ナタリー」の理論をベースにしているため、音楽や映画などカルチャー情報の整理、事実をロジカルに伝えるノンフィクションのレポートに参考になる例文が豊富です。

 

書きたい気持ちはあるのに書き出せない背中を押してくれる本

「書くことがない」「伝わらない」「読まれない」「つまらない」「続かない」の5つの“しんどいポイント”への対処法を懇切丁寧に解説。すぐに試してみたくなる即効メソッドが多数掲載されているので、読むとやる気が出ます!

<こんな人におすすめ!>

✔︎noteやSNSを始めてみたけど行き詰まっている人へ

「せっかく書いたのに読んでもらえない」のはなぜか、発信する側と読む人のギャップが解説されており、「客観性」が学べる本です。企業のSNS運用や広報業務をされている方にもおすすめです。

文章術ハウツー本を何冊も買っちゃって結果混乱しているときに

100冊の文章指南本の共通点をランキング形式で紹介した本です。まずランキング1位から発表していくスタイルが素晴らしい、見習いたい! 1〜7位の「文章力の向上」のルールを身につけるだけで、日常の「書く」業務へすぐに活かせます。さらに表現力や個性を出したい人向けの比喩の使い方やオリジナリティの出し方も解説されていて、満足度の高い1冊。1650円で100冊分ですから、なんというお得感!

<こんな人におすすめ!>

✔︎文章術の本を買いすぎて結局どうしていいかわからなくなったときに

私も「ハウツー本好き」の一人です。文豪から大学教授、WEBマーケターまで、ついハウツー本を読み漁って、かえって混乱してしまうことが……。この本は「名文を読め」という教えに対して、「名文を読むメリット」や「名文の選び方」まで落とし込んで具体的に提示してくれるので“読んで正解を見失う地獄”から救い出してくれます。

プロの書き手としてスキルアップを目指すなら

SNSやブログを趣味の延長や副収入目的でやるのではなく、本業として執筆業を目指すならこの一冊がおすすめです。ライティング業務の中の「書く」フェーズ以外のところ=切り口の設定、取材・インタビューの仕方、情報を整理して構成するスキルなど、ここまで網羅的に細かく解説された本は他にみたことがありません。

<こんな人におすすめ!>

✔︎プロのライター、編集を目指す人、独学に不安を覚えたときに

すぐに使えるテクニックを学ぶというよりは、世界的ベストセラーを執筆してきたライター古賀史健さんの“考え方”が学べる本です。ライター業はあまり体系だってノウハウが蓄積しておらず、最初に学んだ先輩・発注主のやり方に左右されがちです。プロの考え方を学んで、ついてしまった自分のクセを矯正するのに適した本だと思います。

古賀史健さんのエッセンスが凝縮された手のひらサイズの一冊

上にご紹介した『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』は、約500ページのボリュームで税込3300円もします。まだそこまで本気でライター業をやるかどうかわからない方には、まずはこちらの手のひらサイズの新書を読んでみられることをおすすめします。古賀史健さんの文体や考え方が好きだなと思ったら、上の『〜教科書』をぜひ!

<こんな人におすすめ!>

✔︎資料作成やレポート作成に役立てたい人に

「説得ではなく、納得させる」文章の書き方が学べます。誰かを納得させ、アクションを起こさせる文章力を身に付けたい人におすすめです。