悪意のある椅子取り合戦で、あなたが譲る必要はない


ヨッコさん、こんにちは。転職するか否か迷われている様子、ひしひしと伝わってきました。同僚の女性にストレスを感じ、転職したくなる気持ちも理解できます……。でも、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。採用が決まった転職先を断るのは忍びないかもしれませんが、ヨッコさんは「今の会社に残る」方がいいのでは? と私は思っています。その理由をこれからお伝えしますね。

 

コロナ下で業務量が減り、「50代になったら次の仕事が見つからないから、40代のうちに違う仕事を探したら?」と毎日転職を促してくる、58歳の同僚の女性。ヨッコさんは明言していませんが、彼女の言動は「親切という皮を被った悪意では?」と感じてしまうのです。

人員削減の対象になるとしたら、年齢順でいけば自分だろう。その前に誰かが辞めれば、減った仕事を奪い合わずに済む。私は、仲間を蹴落としてでも自分の椅子を確保したい、彼女の“邪(よこしま)な保身”を感じずにはいられません。

イヤというほど転職をすすめられ、嫌な思いをしても、相手の生活を慮る。さらに、自ら椅子を明け渡そうとする……。そんなヨッコさんは、「気が強く、怒らせると本当に怖い」という“年上のお姉様”の性格を差し引いても、少し優しすぎるのではないでしょうか。

ここでひとつ、再確認しませんか? 会社にとって必要な人材か、そうでないかは「会社が決める」ものです。この観点は、「私が58歳女性の進退を決めるのもおかしい」と、ヨッコさんご自身も書かれていますし、おっしゃる通りです。つまり、ヨッコさんの進退を決めるのも、彼女ではないのです。