「会社に必要とされている」ことに誇りを持ちましょう
私が、ヨッコさんが「今の会社に残る」方がいいと考える一番の理由は、ヨッコさんが「会社に必要とされている」からです。
退職を申し出たヨッコさんを、会社は慰留した。ことの発端となった“年上のお姉様”には「注意する」と言ってくれた。人員削減を行う企業が相次ぐこのご時世で、会社にここまで求められるのは、ご自身が考える以上に、今のあなたが職場でお役に立ち、綺麗な花を咲かせている証拠です。人は必要とされるところに役割があると思います。とても誇らしいことだと思いませんか?
面談で実情を知った上司が彼女に注意し、それがきっかけで彼女が退職することになっても、ヨッコさんに責任は1ミリもありません。犯人探しをされて嫌がらせされるようなことがあれば、すぐに会社の管理部門に訴えるべきです。会社が彼女を制御できなければ、ヨッコさんと同じ目に遭う第2、第3の被害者が出る可能性もあります。彼女をいつまでも野放し状態にしていては、誰もハッピーになれないと思います。
「残ったとしても、また同じことを言われるだけ」なのが心配だとしたら、どうすればいいか一緒に考えてみましょう。私は、無闇に戦うのではなく、ちょっぴりクギを刺すのが効果的だと思います。例えば、彼女にこんなことを話してはどうでしょうか。
「あなたに助言してもらった通り、この会社を辞めようと思って上司に相談してみたの。そうしたら“必要な人材だからいてほしい”と言っていただいて。私も約10年働いたこの会社がやっぱり好きだから、もう少し頑張ってみるね」
彼女が毎日繰り返していた“親切ぶった”助言は、「人員削減される前に辞めたほうがいいよ」といった趣旨でしたよね。ヨッコさんが「会社から必要とされている人」だとわかれば、彼女は言葉に詰まってしまうはずです。
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