かわいすぎるアラフォー・ヒス

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Netflixオリジナルシリーズ『Mine』独占配信中

イ・ボヨン(42)演じる義妹のヒスは、キュートで愛苦しい反面、絶対的な芯の強さを持つ女性でした。彼女には、「本当にこれで42歳なの!?」とたびたび驚かされます。見た目の美しさや若々しさはもちろんのこと、それ以上にその可愛らしい魅力に目を奪われるのです。

 

財閥ファミリーに嫁いだ元トップ女優という役柄ですが、わずらわしい人間関係の中でも常に笑顔ですし、どこか軽やかなオーラが溢れています。裏ボス的存在の義姉を一切恐れず、まるで本当の妹のように甘え、財閥のしきたりや決まりごとなどもあっけらかんと無視して、愛嬌で交わします。

物怖じしないので、誰に対しても笑顔で平等に振る舞う姿は、おそらく万人に愛され、まさにモテる女性像。もしかしたらそれは、財閥一家の中でうまく生き抜くためのしたたかさなのかもしれませんが、甘え上手で可愛らしいところは天性のものでしょう。

あまりにも可愛らしいので、「ああ、ヒスのようなアラフォーを目指したい……!」と心の底から思いました(笑)。

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物語の鍵となるのが、息子のハジュンの存在。ハジュンは夫の連れ子のため、ヒスの実の息子ではありません。しかしそれを一切感じさせないほど、ヒスはハジュンを愛し、息子の幸せを第一に考え、全身全霊で守ろうとします。

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印象的だったのが、この親子の絆は、血縁関係を超えてはるかに強固だったということ。子供のいない私にも深く刺さり、考えさせられたのです。

子供を持つか持たないか、人生において悩んだことのある人は、もしかしたら共感するかもしれません。例え子供を産まなくても、これほどに愛を注ぎ、人生をかける対象がいるということに、勇気付けられた気がしたのです。

それは恐らく、ずっと昔から「子供を産んでこそ一人前だ」とか「子供を産むことこそ女の幸せだ」とかいう価値観を押し付けられてきた閉塞感から、少しだけ解放された気分になったからかもしれません。


孤高のアラフィフビューティー・ソヒョン

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そしてキム・ソヒョン(47)演じる義姉のソヒョンは、一見冷酷で孤高のオーラを放ちながら、内面には繊細さと優しさを秘めています。

彼女も、とても美しいですね。変に若作りはせず、大人の女性ならではの気品と聡明さを備えた、パーフェクトなアラフィフです。

強さや貫禄も感じさせるのですが、それが一切オバさん臭くなく、とにかくカッコイイです。これまで「貫禄や経験値が滲み出ると、オバさんっぽくなるかも…」と恐れてきた自分がバカバカしくなりました。40代には40代の、50代には50代の美しさがあるのだとあらためて気づかされます。

さて、そんなソヒョンですが、ヒョウォン一家の全てを取りまとめる女王的な立ち位置でありながら、実は現代を象徴するある問題を抱え、世の中の偏見に苦しみながら生きています。

このドラマを観ていると、私たちは今までどこかで「人はこういう風に生きるべきだ」という価値観を押し付けられ、それに黙って従ってきた経験があるのだと実感します。だからこそ共感できますし、自分は自分のままでいいのだと言われているような気がしました。

今は風の時代と言われていますが、このドラマの舞台 “財閥一家”は、まさに土の時代を代表したような世界。

しかし土から風へと移り変わるように、ヒョウォン家は崩れ始め、男性に支配されていた女性たちが、堂々と戦っていく。『Mine』を通じて、古い概念から脱却し、新しい時代を生きていこうというメッセージを受け取ったように感じます。

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冒頭で、このドラマは年代やステータス関係なくあらゆる女性に見てほしいとお伝えしました。ヒスとソヒョン以外にも、様々な女性が登場し、皆が葛藤しています。

彼女たちの生き様の中に、自分自身の葛藤と重なる部分がきっと見つかると思います。そして華やかでゴージャスな世界観もたっぷり堪能してください。


後編では、ドラマ中に出てきた韓国料理のレシピを公開中!
「Mine」の世界にどっぷり!韓国わかめスープ“ミヨックク”のレシピ【おうちで韓国ドラマごはん】>>

構成/山本理沙

 

前回記事「オバサンになっても私を愛して...「彼女はキレイだった」のパク・ソジュンに抱く妄想」>>

 
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