子供の頃から料理が大好きなアクセサリー作家・山本亜由美が、日々アトリエにこもって、知らない味や大好きな味の再現にトライする「食いしん坊レシピ」がスタート! 
あるときは1人で。スタッフや友人がいるときは2人で。
簡単で美味しくて、素材の組み合わせも楽しくて。
足したり引いたりが簡単なご飯をご紹介しようと思います。

 

自分が居酒屋をするならばどんなお店が良いだろうか?
実はもう15年ほど温めている妄想があります。
お店の名前は「居酒屋 揚げ出し豆腐」。
どこかで読んだ池波正太郎の話の中に出てくる揚げ出し豆腐が美味しそうで、名物が日替わりの揚げ出し豆腐のお店って素敵だと思いませんか?
今日は明太ソース、明日はおろし大根、中華風あんかけも美味しそう。でもこの1品だけでみんなお腹いっぱいになってしまって、利益を出すのが難しそうなのが問題なのです。
果物の白和えや安くてうまい出来立ての厚揚げや油揚げを提供することも考えましたが、やっぱり豆腐料理になってしまうのです。
ちゃんと経営していけるように、ただいま店のコンセプトを一から見直しているところです(あくまで妄想で)。

さて、今回のレシピは揚げ出し豆腐ではなく「厚揚げとおまけの油揚げ」です。
なぜおまけかというと、油揚げは4回に1回くらいの割合でしか成功しないため、おまけレシピとさせていただきました。
アツアツ出来立てをぜひ食べてみてください!

 


簡単で美味しい! アトリエごはんレシピ集はこちら>>

手作り厚揚げ

 


材料(作りやすい量)
・もめん豆腐 1丁
・揚げ油 適量
・ごま油 大さじ1杯(揚げ油に混ぜる)

味付けは 生姜、大根おろし、醤油、めんつゆなどお好みで。
今回は付け合わせにお野菜を素揚げしました。

作り方

1 豆腐を適当な大きさに切り、キッチンペーパーで包み常温で30分から数時間水抜きする。

2 キッチンペーパーで豆腐表面の水気を拭き取り、高温で1〜2分揚げて周りがカリッとなったら出来上がり。

<厚揚げのコツはコチラ>
厚揚げは大きなまま揚げてもいいのですが、カリカリをたくさん味わうために賽の目に切ったり、写真のように薄く切るのが好きです。

 

揚げ油は多めの方が良いですが、豆腐がかぶるくらいでも大丈夫です。
豆腐の水切りはキッチンペーパーにしっかり包んで写真のようにバットに並べ、同じサイズのバットを上から重ねるくらいで十分です。
途中ペーパーを変えるとなお良いです。

 
 

油は1、2度使ったものでないときつね色になりにくいため新しい油だと揚げすぎになりがちです。少しづつ揚げることにより温度が下がるのを避けれます。
または付け合わせのお野菜などを揚げてから、豆腐を揚げるなどすると色づきやすいです。

 

揚げすぎるとカマボコのようにムチっとなってしまいます。揚げすぎのムチっとした豆腐は細切りなどして炒め物に使うとこれまた美味しいです。
水切り時間が短いほどジューシーになりますが、油は少し跳ねます。

おまけの油揚げ

 


材料(作りやすい量)
・もめん豆腐 1丁
・揚げ油  適量
・ごま油 大さじ1杯(揚げ油に混ぜる)

作り方

1 豆腐を1cmの厚さに切りキッチンペーパーでしっかり包みバットに並べる。上から同じサイズのバットを重ねしっかりを水分を抜く。可能なら途中ペーパーを変え、冷蔵庫で丸1日ほどおく。

2 キッチンペーパーで優しく水分を拭き取り、130度の低温で6〜8分揚げる。豆腐の水分が抜け、気泡が中に出来、豆腐が少し膨らみ広がったら豆腐を取り出す。

 

3 揚げ油を170度の高温にし、一気にカラッと二度揚げして出来上がり。

<おまけの油揚げのコツはコチラ>
重しを乗せすぎると油揚げが膨らまなくなるので、時間をかけしっかり水抜きします。
揚げ油は多めの方が良いです。
油は1、2度使ったものでないときつね色になりにくいため、新しい油の場合、揚げすぎになりがちです。少しづつ揚げることにより温度が下がるのを避けれます。
失敗しても揚げたてはカリカリなので、早めに食べましょう。残ったら味噌汁や煮物に入れるとちょっと柔らかくなります。

 
 


厚揚げや油揚げは豆腐の違いでも出来上がりに違いがあるのが面白く、試作しているうちに2丁ほどあっという間に食べてしまいます。 同じ豆腐料理の厚揚げと油揚げ、作り方も基本は一緒。 似ているけれどちょっとした違いでこんなにも違うものになるのが面白いですよね。 居酒屋への道はまだまだ遠いですが、出来立てを自分で楽しむ分には最高です!

撮影・文/山本亜由美 構成/藤本容子

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