夫が不倫。事実婚夫婦の「離婚」「親権」はどうする?
〜弁護士とレワ子さんの会話〜
弁護士:ということで、旦那さんを問い詰めたら、旦那さんは不倫を認めたと。
レワ子:はい。相手は大学のゼミで指導した元学生らしくて、いつから続いているのかまでは聞けませんでしたが、少なくとも今回の育休中に家にまで上げていたことがわかって……。
弁護士:けっこう堂々とですよね。家に不倫相手を連れてくるのって、僕の経験だと男性はあまりしないイメージでしたが。
レワ子:それで、私は、不倫された以上は離婚を視野に入れて考えたいと思って。
弁護士:いや、ちょっと待って……レワ子さん落ち着いてください。そもそも婚姻届を出してない事実婚だから、理屈でいうと離婚っていう選択肢は存在しませんよ。
レワ子:あ……そうですよね……。私、何言ってるんだろう……。
弁護士:不倫がわかった以上、一緒に暮らすことはできない! と言って、家を出たとしても、それが冷却のための別居なのか、完全に関係を解消するという意味なのか。
レワ子:婚姻届を出していない事実婚ですものね、私たち。
弁護士:そうですね。事実婚の場合、結婚している夫婦だ、という裏付けは、本人同士の気持ちしかないですよね。
レワ子:じゃあ、子供の親権も……、あ、そうか、決まってるか。
弁護士:そうですね。今の時点で、長男さんは、旦那さんだけが単独の親権者で、次男さんはレワ子さんだけが単独の親権者ですね。
レワ子:そうですよね……。
弁護士:法律婚だと共同親権なので、だからこそ離婚のときはどっちが親権者になるのかということが大きな争いにもなるんですが、レワ子さんの場合は争うも何も決まってますから。
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