第三者がいるだけで会話の質が変わる
ジュディス・コシェのオフィスで私が学んだのは、少なくとも彼女のセッションに参加するカップルにとって、パートナーと再びつながるのは、決して簡単で楽なプロセスではないということでした。
コシェはカップルに対し、1年間にわたり毎月1回4時間のグループ・セッションと、週末の合宿1回にしっかり参加するよう求めています。
さらに、セッションへの参加を許可する前にもカップルをじっくりと審査します。「このセッションを受ける準備ができた人たちか」を見極める必要があるから、とコシェは言います。
準備とはなんでしょうか。
それは、自分の配偶者のみならず、グループ・セッションに参加している他の人たちの声にも耳を傾けられるのか、です。
コシェの助けを求めるカップルたちは、かなり極端な近接コミュニケーション・バイアスに苦しんでいる傾向にあります。かつてはパートナーとかなり同調していたのに、今やどうしようもないほどに断絶しているのです。
カップルはお互いに、相手に耳を傾けてもらえないと感じ、多くの場合は、身も心も触れ合えない状態になっています。
グループ・セッションに来る時点の彼らは、相手の求めていることや必要としていることが耳に入らない状態です。しかし、グループの中でカップルがそれぞれ憤りを口にすると、興味深いことが起こる、とコシェは教えてくれました。
たとえ自分の配偶者が聞いてくれなくても、セッションに参加している他のカップルが聞いており、そのおかげで問題がよりはっきりと言葉になるのだ、と。前述のとおり、きちんと聞いてくれる人がいると、会話の質は変わるのです。
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