「2月1日、6年生の教室は、ほとんどの子が欠席だった」
一部都心の公立小学校では、そんな光景も見られるほどに過熱する中学受験戦線。たしかに2014年から7年連続で中学受験生は増加しています。

都心に住んでいると、まるで皆が中学受験をしているような錯覚に陥りますが、それは一部エリアの現象。もちろん全員がその流れに飛び込む必要はありません。

前回は「中学受験をエスケープする3つの方法」を考えてみました。

今回は「検討した結果、中学受験することにしたけど⋯⋯ でも正直言ってそこまで無理をさせたくない」と考えている方に、リアル受験小説「天現寺ウォーズ」「御三家ウォーズ」の作者・佐野倫子が少しだけ肩の力が抜ける、「裏ワザ中学受験」を提案します。

「省エネ中学受験」ってアリ?無理しすぎない裏ワザ中学受験3つの方法_img0
 


そもそも中学受験のメリットって?


ハードなイメージがある中学受験ですが、何故これほど人気なのでしょうか。そのメリットは何なのか。改めて考えてみましょう。

 

① 高校受験に縛られずに、部活や習い事など好きなことに打ち込める
② しばしば反抗期を含む12歳~18歳という多感な時期を、個人や家庭に合った環境・学校で過ごせる
③ 6年間ほぼ同じメンバーなので、一生の付き合いになる仲間ができる
④ 学力、個性や適性に合った環境の中で学ぶことができる
⑤ 大学受験を考えた場合、情報が多く、カリキュラムの優れた学校を選べる
⑥ ほぼ入試の点数のみで判断するため、内申制度がある公立高校受験よりもシンプルな構造と言える

こうして挙げてみると、受験勉強量や金銭的負担をいったん置いておけば、それなりにメリットはあると言えます。シンドイけれど我が子の将来のため、挑戦すると決めたならば、目的を今一度しっかりと掲げましょう。腹をくくる、ということですね。延々と迷うのは時間とパワーがもったいない。

そして御三家などの超難関校を目指して走る場合は、後ろを振り返っている余裕はありません。行けるところまでいくと、覚悟を決める。親子の一大挑戦です。

でも「やると決めたけど、正直そこまで無理をするのはちょっと⋯⋯」と考えている方もいるはず。そこで、すこしだけ肩の力を抜ける裏ワザ中学受験を考えてみたいと思います。

 
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