ミモレの連載でもおなじみの服飾ディレクターの岡本敬子さん。連載でもご紹介されている日課のウォーキングは毎朝5時から、と規則正しい生活、質の高い睡眠を心がけられているイメージの岡本さん。ですが、睡眠により注意をむけるようになったのは体質の変化を感じ始めた40代後半からだといいます。そんな岡本さんに、質の良い睡眠のために気をつけていること、心地よい眠りのために愛用しているアイテムを伺いました。
40代後半から、睡眠の大切さを実感。
規則正しい生活で体を整えるように
「実は20〜30代前半は完全なる夜型人間だったのですが、30代後半から徐々に朝型にシフトしていきました。40代後半からは、ホルモンバランスの乱れや更年期などで感じる体の不調も加わり、遅くまで起きた次の日はだるさを感じるようになり……。きちんと寝る時間を確保することはもとより、睡眠に負担の少ない食事法などにも自然と気をつけるようになりました。
毎日寝る時間と起きる時間を決めて、質の良い睡眠を取るように意識すると、体もだんだん整ってきます。そして眠っている間に肌に触れるものは、暖かさや肌心地を重視してオーガニックコットンを選んでいます」
心地よい睡眠のための日々のルーティーン
1.夕食は寝る3時間前までに
「お腹いっぱいの状態でベッドに入っても食べ物を消化しづらく、胃が圧迫されて眠れないので、寝る時には空腹にしておくことが大切です。できれば寝る3時間前までには夕食を済ませるようにしています。コロナ禍になってからは外食が出来ないので、だんだん早まって16時半頃から夕食をとる日も(笑)。
更年期の症状がきっかけで、かかりつけの漢方の先生にいろいろ教わっているのですが、塩気のあるものは朝食に、夕食は塩気を控える、など季節に合わせて食べるものも意識するようにしています」
2.お気に入りの音楽を聴く
「毎晩眠るときは、ベッドサイドの携帯から音楽を流して、それを聴きながら眠りにつきます。これも眠りのスイッチになる習慣ですね。でも、なかなか寝付けない日は、アルバム1枚分聴いてしまうことも……むしろ全部聴いていたくて起きていることもあるかも(笑)。いつも21時半すぎにはベッドに入って、22時頃には眠るようにしています」
<お気に入りのプレイリスト>
*ナイジェル・ノース/「The Hart Trembles with Pleasure」
古楽器のリュートの音色が素敵なアルバム。
*アヌーシュカ・シャンカール/「Home」
シタール奏者のアヌーシュカのアルバム。
シタールの音色はなぜか聞いてるとスーッと眠くなります。
*キース・ジャレット/「The Melody At Night ,With You」
難病から復活をして復帰すぐに作られた作品。
1曲1曲静かだけれど強さも感じられるアルバム。
*藤元高輝/「武満 徹ギター作品集VOL.1&2」
ギターの音色が心地よいアルバム。普段でもよく聴きます。
*hark nakamura/「スティルライフ」
囁くようなミュートピアノを使った静かかで優しい旋律のアルバム。
*鈴木大介/「森の中で」
武満 徹の映画音楽を中心にギター演奏しているアルバム。
何度聞いていても飽きない、こちらも普段でも良く聴きます。
3.朝のウォーキング
「今は5時に起床して6時からウォーキング行くルーティーンに。コロナ禍で始めた習慣ですが、朝から体を動かすことで、1日を気持ちよくスタートできます。習慣がきちんと整うと、規則正しい生活になりますし、身体を動かすと夜もぐっすり眠れます」
岡本さん愛用のルームウエアは?
オーガニックコットンのナイトウエアブランド、ナナデェコールでディレクションされているKOラインも人気の岡本さん。やはりルームウエアもKOラインのアイテムが多いそう。
「ナナデェコールの最初の展示会に伺って、タオルとナナリブタンクトップを購入したのが出会い。オーガニックコットンの肌触りがとても心地よくて、コットンのイメージが一変しました。その後『大人の方向けにデザインをしてほしい』とお声がけ頂いたのがKOラインを始めたきっかけです。
KOラインは、何よりまずは私自身が着たいと思うものを、気持ち良いオーガニックコットンを使ってどうアレンジするかを考えながらデザインしています。オーガニックコットンというと、素朴な色柄をイメージされる方も多いと思いますが、最近ではいろんな色や柄のものが出ていて、生地選びもとても楽しいんです」
◉ローズマリードレス&パンツ
「パジャマはナナデェコール定番のローズマリーシリーズがお気に入りです。ナナデェコールのアイコン的なデザインでもあるこちらは、パジャマとして着るのはもちろん、トップスの上にニットを重ねて袖からフリルを出して着たり、デイリーでも重宝します」
◉サーマルロングトップス
「KOラインで作ったサーマルのトップスは、オーガニックコットンなのにメンズライクなこの素材で何か作りたいと思い考えたものです。お尻まで隠れる長め丈で、風通しも良く、夏は涼しく冬は保温性が高いという優れもの。サーマルなのに乾きやすいので家でも大活躍です」
◉ギンガムチェックワンピース
「こちらもKOラインで今年春に作ったシャツワンピースです。子供の頃に着ていた懐かしいギンガムチェック。素材のセレクトをしている時にこの素材を見つけてワンピースを作りたいと思いデザインしました。きれいなピンク色にも惹かれて……やっぱりギンガムは女子心をくすぐる永遠の柄だなーと思います。下にパンツを重ねて着るのもおすすめです」
◉中綿入りベスト
「こちらもKOラインのもの。中綿入りのベストでオーガニックコットンを使用しているものって他にはないデザインだと思います。アウトドアっぽくて、ポケットも大きいので旅先でもすごく役にたつアイテムです。1枚でも暖かく、真夏以外は着ているんじゃないかな」
取材・構成・文/出原杏子
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