基礎体温、こんな記録の仕方はNG!


よく基礎体温を、数値で書く患者さんがいますが、これだと診断しづらいのでグラフ化することが大事。また、測り忘れた日があると、その分、グラフを詰めて記録する人がいますが、これもきちんと診断できないのでNGです。面倒なら、基礎体温を入力すると自動でグラフ化できるアプリを使うのも便利です。

 

記録してグラフがぐちゃぐちゃになると測り方が合っているか不安になってやめてしまう人もいますが、基礎体温の見本のようにきれいなグラフになることは実は少ないです。
ある程度、高温の部分と低温の部分が確認できれば、婦人科医は診断できます。ですから自分で見てぐちゃぐちゃだと思っても、挫折せず記録してくださいね。

 


自分のコンディション管理のためにも基礎体温の記録を


生理が不順な人、生理時以外に出血がある人、妊娠希望で排卵のタイミングを知りたい人、更年期で生理が不順になってきた人などに基礎体温の記録はおすすめです。それ以外の人でも、女性ホルモンが正しく分泌されているかどうかを知ることは、自分のコンディション管理にもなるので、ぜひ測ってグラフにしてみてくださいね。
 

<新刊紹介>
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定価:1760円(税込)

産婦人科医・高尾美穂先生の新刊が発売になりました! 

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取材・文/和田美穂
イラスト/Shutterstock


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