シンプルでベーシックなのにパッと目に留まるスタイリッシュなコーディネートが魅力のスタイリスト佐藤佳菜子さん。今回は「洋服では冒険はしない」と断言する佐藤さんが、地味に見せないために工夫しているコツを教わります。
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「普通でベーシックなものが好み」なわたしは常に、「地味で面白みのない人」になる危険性と隣り合わせて生きています。
理想を言えば、普通のものを着ているのになんだか素敵な人になりたい。
たとえば、なんの変哲も無いニットとパンツなのに印象的に見せたいとか、
誰でも持っていそうなアイテムの合わせなのに特別に見えるといいなとか、
わたしは欲張りな地味女です。
スタイリストとしてもその理想をどうやったら叶えられるのかということが永遠のテーマのような気がします。
洋服に関しては、特に冒険はしない。
でも、そこに何もしなかったらジミ子道まっしぐら。
わたしのワードローブはほんとうに地味ですが、ひとつだけものすごく賑わっているセクションがあって……。それはアクセサリーです。
アクセサリーに関して言えば、わたしはとても勇敢。
信じられないくらい大きなピアスとか、たくさんのリングの重ね付けとか、とんでもなく派手なネックレスだとか、いろいろなものがごちゃごちゃ入っています。
時のトレンドがどんなに華奢なジュエリーであろうが、世の女性たちが繊細で可憐なネックレスやブレスレットを好んでいようが、わたしはお構いなしで、いつの時代も大きなアクセサリーが大好きです。
それはわたしの中で、シンプルで平凡な服を輝かせてくれる必須アイテムに認定しているからです。
アクセサリーは高価である必要はまったくなくて、たまたま通りかかった洋服屋さんで見つけることもあるし、以前住んでいたロンドンではアンティーク市や通りすがりの雑貨屋で見つけることもありました。
それは500円のときもあるし、数万円なこともあるけれど、それがいくらであるかはまったく問いません。見た目が好きかどうかだけ。
髪を短くしてからは、ショートカットとピアスのコンビネーションが楽しくていつも新しい耳飾りを探しています。
ピアス/ローラ ロンバルディ(ガリャルダガランテ) リング/マリハ バングル/ダミアーニ ジャケット/カオス カットソー/アンクレイヴ
先日も、仕事で行ったガリャルダガランテ 表参道店でふと目があって買ったピアスは、とても大きくはないけれど、つや消しのゴールドでショートヘアからのぞくには十分印象的で、日常使いにぴったりの大きさ。
あと、少し前に買ってからとてもよく使っているまんまるのピアスは、主張があるようでないのが長所。
どんなコーディネートにも似合って程よい存在感がとても便利。
彼らの持つきらきらエネルギーで、なんでもないタートルがすこし魅力的に見える気がして、とても頼りにしています。
とはいえ、この子たちはわたしの持つアクセサリーの中ではとても小さくてシンプル。
アマゾンのジャングルのようなジュエリーケースの中身をいつかまたご紹介させてください。
読んでいただいてありがとうございました。
文/佐藤佳菜子
記事内カット撮影/妹
記事内カット撮影・構成/高橋香奈子
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