「自分を出せなくて、相手に従ってしまう人」の対策


友達関係は対等だとはいっても、実際は力関係が生まれてしまうこともあります。自分を出せなくて、相手に従ってしまう人は、相手に嫌われにくい傾向はありますが、相手の言いなりになったり、合わせたりしやすいので、だんだん不満が溜まり、一緒にいるのが疲れてしまうことが多いのです。

 

自分を出さない人は、「察してほしい」と思いがちですが、自分がきちんと意思表示をしないと、相手は分からないことが多いもの。嫌われるのが怖くて、「NO」を言えない人は少なくないですが、そういう人は、「自分の気持ちを示さないのは、“相手に対して思いやりのない行為”であること」は、理解しなくてはいけません。
相手からしてみたら、「心が通じ合っていると思っている相手が、実は本音を言わないで我慢をしていた」なんて、悲しいことですしね。
とはいえ、なかには「我が強くて、相手に従わせようとする相手」もいるので、自分を出せない人ほど、付き合う相手を選んだほうがいいし、できるなら、「きちんと自分の話を聞いてくれる人」を選んだほうがいいでしょう。

自分を出せない人は、「自分が感じたことを言葉に変えるという作業」が苦手であることも少なくありません。でも、自分を理解してもらうためには、相手が分かるように表現をする必要があります。
こういうタイプは、ブログでも日記でもいいので、「自分の考え、思いを文章として書くこと」を日課にするといいでしょう。書くことで、「頭の中を整理し、気持ちを言葉に変える力」を身につけることができるのです。

それでいうと、以前、ある著名な脚本家さんをインタビュー取材したときに、驚いたことがあります。インタビューをするときは録音をし、原稿作成のときは、それを書き出す「テープ起こし」という作業をするのですが、基本、会話というのは、そのまま文章にすると、主語と述語が合っていなかったり、内容に矛盾が生じたりすることが多いものです。
でも、その方のインタビューのテープ起こしした文章は、そのまま原稿に使えるくらい、しっかりした内容だったのです。それは、毎日、数多くの物語を生み出し、文字(言葉)にしている脚本家さんならではの能力と言えるでしょう。
言葉で表現する力は、ある程度は訓練次第で身につくし、文章は書けば書くほど上達していきます。自分の思いを相手に伝えることは大事なことなので、面倒くさがらずに試してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、自分を出せるようになると、今度は、「我を出し過ぎて、関係が悪くなってしまう人」と同じ問題を抱える人も少なくありません。結局、人付き合いをするときには、自己を肯定できているかどうかなど、「自己との付き合い」が影響してくるからです。それについては、前述したことを参考にしてみるといいでしょう。

ここまで、「我を出し過ぎて、関係が悪くなってしまう人」と「自分を出せなくて、相手に従ってしまう人」の対処法を説明しました。
人付き合いを良くするに越したことはありませんが、だからといって、みんなと仲良くする必要はありません。それについては、次のページで紹介します。