更年期の10年間を、
閉経前の5年間と閉経後の5年間に
分けて考えてみましょう
更年期は、閉経をはさんだ前と後ろ、5年間ずつのことですが、閉経前の5年間と閉経後の5年間では、現れる症状がちょっと違うので、覚えておきましょう。
閉経前の5年間は生理にバラつきが出る閉経移行期
まず、閉経前の5年は、卵巣機能の終わりが近づく閉経移行期です。
卵巣機能の低下とともにエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量は、40代に入ると急激に減っていきます。このとき、なだらかに減っていけばいいのですが、アップダウンを繰り返しながら減っていくので、閉経前は、経血量がすごく多くなることもあれば、ごく少ないことも。
生理の日数も、短くなる人もいれば、だらだらと長く続く人もいたり、周期も、2〜3か月に1回と長くなる場合や、2週間に1回生理が来る場合、周期がバラバラになる場合があったりと、生理にバラつきが出る〝ゆらぎ〟の時期と言えます。
それとともに出始めるのが更年期の不調です。
そもそもエストロゲンは、女性ホルモンの分泌の司令塔である脳の視床下部が卵巣に〝エストロゲンを出して〟と指令を出すことで分泌されます。
でも、卵巣機能が終わりに近づく更年期になると、視床下部が卵巣に指令を出してもエストロゲンが分泌されにくくなるので、〝ちゃんと出して!〟と何度も指令を出すため、視床下部がパニック状態に。
視床下部は自律神経の中枢でもあるので、自律神経の働きが不安定になります。そのため、ほてり、のぼせ、多汗、不眠、イライラ、落ち込み、肩こり、疲れなど、さまざまな不調が出るのです。
今、自分が更年期かどうかは閉経を迎えてみないとわからないわけですが、40代に入ってこのような不調が出たら、自分はそういう時期に入ったんだなと認識しましょう。
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