ブランド物のバッグも、流行りのコスメも、お高めのスキンケア用品だって、全部自分で手に入れることができる。でも、30歳が目前に迫ると、「結婚はまだ?」「良い人はいないの?」と急かされるのが現実。なんでも自分で手に入れられるようになったのに。「結婚」はお金で買うことができない……。

そんな常識を覆すドラマが、10月19日にスタートした『婚姻届に判を捺しただけですが』(TBS系/以下、『ハンオシ』)です。本作の主人公・明葉(清野菜名)は、27歳のデザイナー。結婚に魅力を感じておらず、「おひとり様最高!」と思っているキャラクターです。

『婚姻届に判を捺しただけですが』は“逃げ恥”を超える新しい結婚観を提示できるか?_img0
火曜ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』(TBSテレビ・毎週火曜夜10時〜)

2000年放送の大ヒットドラマ『やまとなでしこ』(フジテレビ系)の桜子(松嶋菜々子)は、「女の高値は27歳。それを超えると値崩れする」なんて言って婚活に励んでいましたが、「生涯独身上等!」と思っている明葉は、まさに令和のヒロインという感じですよね。仕事も楽しくて、一緒に飲んでくれる友達もいる。1人でも充実できるコンテンツに溢れている現代は、明葉のように恋愛に重きを置かない女性が増えてきているのかもしれません。たしかに、誰かと暮らしていたら、ソファーの上でそのまま寝落ち……なんてこともしづらいし、毎日コンビニ弁当というわけにはいかない。男女平等が謳われる現代でも、「料理は奥さんが作るもの」「妻の私が家事をしないのは申し訳ない」と思う人は多いから。

 
 
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