新型コロナとワクチンについて、アーティストの一青窈さんが、新型コロナとワクチンについて、山田悠史医師に質問しました。
※この対談は2021年10月31日に行われました。
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3回目のワクチン接種はしたほうがいい?
一青窈(以下、一青) 前回、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)のことやそのワクチンの重要性についてお話を伺ってから半年近くが経ちました。欧米諸国に比べて新型コロナワクチンの接種開始が遅かった日本も、国民の約7割が2回目の接種を終えています(11月1日現在)。
今は国内の感染者数も劇的に減少し、緊急事態宣言も解除されて日常が戻ってきた感じがしていますが、これはやはりワクチン接種の効果なのでしょうか。
山田悠史(以下、山田) もちろんワクチンの効果は大きいですが、この場合は多因子で減っていると捉えるほうがおそらく的確です。まず、ワクチンにおいてはこの数カ月で接種率が急速に高まったので、これだけでも感染者が減ることは十分予測できていました。実際にその通りになったと思います。
ただ、それだけではありません。第5波によって感染者が大きく増加したことで、みなさんが外出を控え、密を避けるようになりました。感染予防もそれぞれがより慎重に行ったことでしょう。さらに、飲食店をはじめとする商業施設も時短営業等の予防対策を行っている。こういったさまざまな要因が積み重なって感染者が減ってきたと考えるのがよいと思います。
一青 それだけ落ち着いていても、厚生労働省は希望者には12月から3回目のワクチン接種を行うことを発表しています。これはどのようにお考えですか?
山田 日本はアメリカやイギリスより数カ月遅れて接種が始まっていて、2回目の接種からまだ2、3カ月という方も多いと思うんですね。しかも接種率もこれらの国を上回っています。
そのぶん、免疫の壁が強くできていて感染予防に対する効果も非常に高まっているのが今の状況だと思います。だからこの秋から年末にかけてはよい状態が続くと思うのですけれども、さらに3、4カ月経ってワクチンの効果が下がってくるとまた感染者が増えてくるということは、残念ながら十分に考えられます。実際、アメリカを含めワクチン接種を先行していた国の多くは感染者が再び増加しています。
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