かかりつけ医と薬局でダブルチェック


複数の医師にかかっていると、彼らのコミュニケーション・エラーによって薬のミスが起こってしまう場合があります。あるいは、薬どうしが影響を及ぼしあって問題になる例もあります。

このような問題は、各専門家と連携をとりながら臓器横断的にその人全体を見る「かかりつけ医」が存在することで、防げる可能性が格段に上がります。

しかし、人間にはミスもあります。ですから、そこにダブルチェックの仕組みを加えることで、ミスはさらに防がれるでしょう。それが「かかりつけ薬局」の存在です。

 

薬局も二つの異なる薬局に行ってしまうと、薬の全体像が見えなくなってしまいますが、一つの薬局でしっかりと管理をしてもらうことで、医師サイドでミスが仮に生じてしまった場合にもミスが発見されやすくなります。

また、同じ薬局、同じ薬剤師さんと繰り返し話をすることで、病状がより深く理解され、医療者側も、アドバイスがより的確にできるようになります。

 

やはり一期一会では、その人の価値観も病状もしっかりと理解するのはなかなか難しいものです。人が親友や恋人になるまで、何回も話をして、時には喧嘩もして、互いの理解を深めていくことで信頼関係ができていくのと同じように、同じかかりつけ医、かかりつけ薬局でしっかりと話を積み重ねていくことで、医療者にとっても、患者にとっても、信頼関係が構築しやすくなるのだと思います。

その上でできた良好なコミュニケーション、そして医師、薬剤師、患者が三位一体となったチームワークこそが、ミスを減らすことに大きくつながると思います。