自己調節できる薬とできない薬がある
薬の副作用リスクなどの問題を考え始めると、「薬は怖いから自分で中止してしまおう」と思ってしまうこともあるかもしれません。しかし、薬の選択に高度な技量や知識が要求されるのと同様、薬を開始したり中止したりするのにも高度な知識が必要とされる場面が多くあります。
実際、自分でコントロールをして問題のない薬というのもあります。例えば、便秘薬がその代表例かもしれません。多くの場合、便秘がひどくなれば飲み、便秘がなくなればやめるというのを自己調節できる薬です。
あるいは、痛み止めもそうかもしれません。痛い時に飲み、痛くない時には飲まないという判断が可能です。
このような薬には用量・用法に「必要時」あるいは「痛い時に」「便秘時」などといった指示が書かれていると思います。この「必要」「痛い」などは自己判断に基づくものです。
しかし、「1日1回朝食後」のように決められた時間に決められた量を飲むような薬の場合には、基本的に自己判断で中止したり再開したりということが難しいと思います。
例えば、血圧の薬を挙げてみましょう。血圧の数値の変動を見ながら、高い時は飲む、高くない時は飲まないというのは、一見すると理にかなった方法のように思えるかもしれません。
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