多様性の先に、“人生において大事なもの”があった!


「多様性を持つ」という行為は、価値観や生き方は違っても、「自分と同じ、1人の人間なのだ」と尊重することです。そして、どっちが優れているか、劣っているのかなんてことは関係なく、「相手も、自分と同じように価値のある人間なのだ」と、きちんと認めることです。
それは、自分と相手の差をとっていくこと。これができるようになるのは、人として成熟(進化)するために大切なことでもあります。

 

実は、悟りとは「差(を)とる」ことでもあります。書籍『高野山』(ジェイティビィパブリッシング刊)の中にある辰宮太一氏の文章には、こういったことが書かれています。

<「悟りの大きな第一歩である差取りとは、心という世界にある差を取り払うことなのです。人は差によって快楽を味わい、苦難を味わいます」

「他人と自分に差を感じること。それが、心を苦しませる大きな原因なのです。差を握っている人にとって、世界は勝ち負けという基準でできています。いつも誰かと自分を比べ、優劣の差をはかっています」

「自分をすごいと思うプライドも、自分なんかダメだと思う卑下心も、根っこは同じ差別意識です」

「どんな場にあっても変わらない自分であること。一切の価値をスルーできること。それは悟りのヒントと言えます」>

自分と相手の差をなくしていき、自分と同じように相手のことを大切に思えるようになることが「悟り」なのです。
ここまでの境地に行くのはなかなか難しいものではありますが、価値観や生き方が違っても、相手を尊重できるようになりたいものですね。

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