副業・複業。

働き方の自由度が上がってきた今だからこそ、挑戦してみたいですよね。

でも、「二足のわらじ」で歩く最初の一歩って、ちょっとハードルが高いもの。そもそも副業と言っても、どこから見つけてくるのか、自分には何ができるのか、疑問もあります。

そこで今回は、パラキャリアを軌道に乗せた先輩にインタビュー。

「一歩を踏みだした瞬間」と、その新しい世界を、教えて二足のわらじさん!

 


会社員と家業を両立!「たぐり寄せる」パラレルキャリア術【深井瑛子さん・第1回】
 

一人目に紹介するのは、会社員でありながら実家の家業を展開、さらにはスポーツ通訳にも挑戦している深井瑛子さん。

広告会社のオリンピック関連事業部署でプロデューサーとして大会を盛り上げた彼女。次の挑戦の準備として、実家の家業である繊維商社と協働してサスティナブルな衣料アイテムを販売するThe Grafted GINZAのオープンにも参画してきました。そしてさらにはボランティアから始まったパラスキーの通訳業務が仕事に進化、なんと2022年にノルウェーで開催されるワールドパラスノースポーツ世界大会、北京パラリンピック大会に通訳として帯同が決まっています。

彼女のターニングポイントは、会社員の仕事内容、繊維商社として歴史のある家業、通訳のお手伝いさえも、自分が目指すパラキャリアのカタチに引き寄せたこと。

出会ったもの、持っていたもの、そして大好きな人とモノを手繰り寄せ、撚り合わせて、副業が育っていきました。

そこにいたるまでには多くの失敗もあり、一時は「社会人失格かも」「仕事に向いてないんだ」とまで思ったといいます。

でも今、「自分のしたいことと、するべきことがどんどん近づいてきた」と語る深井さん。

生きていて、今が一番楽しいと笑う彼女にも、「人には言えない暗黒時代」や「孤独な葛藤」がありました。それでも心の赴くままに始めたことが、副業に進化したのです。

二足のわらじを履いて歩き続けたら、いつのまにか彼女が辿り着いた新境地とは?

 


念願だった広告会社を辞め、二足のわらじで歩きだすまで


私はこの数年、スポーツが大好き、東京オリンピックに携わりたい! という一念で、広告会社のオリンピック関連事業部署で働いていました。

実は、二度の転職を経て辿り着いたこの会社。ありがたいことに、社風も仕事内容も私にぴったりです。しかしここに来るまで「私、社会人として失格かも…」と自信を無くし、自主退社したこともありました。33歳の今、ようやく自分が役に立てること、得意なことに仕事を通じて気づかせていただいたという感じです。

でも、そんな大好きな会社もまもなく退職して、続けてきた副業、そして複業で独立することを決めました。

なぜ楽しい職場をあとにして、複業に取り組むことに決めたのか。私の「二足のわらじ」遍歴を、さかのぼってお話しますね。

……もしかして「行き当たりばったりじゃん!」て思われるかもしれませんが(笑)、そうだけど、それだけじゃない、私なりのターニングポイントの見つけ方を共有できれば嬉しいです。