副業・複業。

働き方の自由度が上がってきた今だからこそ、挑戦してみたいですよね。

でも、「二足のわらじ」で歩く最初の一歩って、ちょっとハードルが高いもの。そもそも副業とは、どこから見つけてくるのか、自分には何ができるのか、疑問もあります。

そこでパラキャリアを軌道に乗せた先輩にインタビュー。

「一歩を踏みだした瞬間」と、その新しい世界を、教えて二足のわらじさん!

「置かれた場所で、咲けないこともある」会社員を辞めて気づいた本当にやりたかったこと_img0
 


成果が出せずに自主退社。ピンチの中で見つけた副業への道筋【深井瑛子さん・第2回】


広告会社のオリンピック関連事業部署でプロデューサーとして大会を盛り上げた深井さん。

次の挑戦の準備として、実家の家業である繊維商社と協働してサスティナブルな衣料アイテムを販売するThe Grafted GINZAのオープンにも参画してきました。さらにボランティアのパラスキー通訳業務が仕事に進化、2022年のワールドパラスノースポーツ世界大会、北京パラリンピック大会に帯同が決まっています。

第1回では、そんな彼女の「好きなものがなかった学生時代」、「社会人失格だと苦しんだ新人時代」を伺いました。さて、営業職として挫折した深井さんの、驚きの行動とは……?

 


「会社員に向いてない」副業の種は突然に


結論から言って、有名スポーツ用品メーカー150店舗の売り上げを管理する仕事は、まったく私に向いていませんでした。

必死に頑張っても、どうしても成果に結びつかず、焦る毎日。試行錯誤したものの、2016年に退職することになりました。

3年間頑張ってみたけれど、突破口は掴めず。自分ではこの成績じゃ会社にいられないな、という感じでした。私のダメ社員ぶり、想像していただけますでしょうか。

同僚は良い方ばかりだったし、今でも繋がりがあります。企業としてとてもいいところでした。それだけに、辛かった。「恵まれた環境なのに、成果を出せない。会社員に向いてないんだ」って、口には出せなかったけれど、強く思い込んで、心に蓋をしました。