閉経前後の不調=更年期障害とは
限りません

 

更年期には体や心にさまざまな不調が起きますが、〝これって更年期のせい?〟と、自分の不調が更年期によるものなのか、ほかの原因からくるものなのかわからないという声をよく聞きます。

確かに、更年期症状が出る年代は、ほかの病気も起きやすくなる年代なので、必ずしも更年期症状とは限らないので注意が必要です。

 

更年期症状と間違えやすいのが甲状腺の病気


特に更年期症状と間違えやすいのが甲状腺の病気です。甲状腺の働きが過剰になるバセドウ病だと、代謝が高いためほてりや異常発汗、動悸などの症状が出ます。

 

また、甲状腺機能が低下する橋本病の場合は、無気力、冷え、肌のカサつきなどの症状が出ます。どちらの場合も更年期症状と似ていて、見分けがつきにくいです。

そのほか、自己免疫疾患に含まれる膠原病の一種の関節リウマチは、手指の関節に炎症が起きてこわばり、腫れや痛みなどの症状が出ることがありますが、更年期にも手指の関節のこわばりや痛みが起きやすいので、更年期症状と間違えることもあります。

関節リウマチの場合は、肘や肩、膝、足指の関節などにも症状が出るなど、症状が手指だけではないのが特徴なので、その点で見分けがつくかもしれません。

また、めまいが起こる場合は、更年期症状でなくメニエール病などの可能性もありますし、気分の落ち込みやイライラなどがひどい場合は、うつ病の可能性も。 

 
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