ブログを始めたことをきっかけにおやつの楽しみがさらに広がった


そしてさらに月日は流れ、ミモレが創刊。自他共に認める大草直子さん(当時はミモレ編集長、現ミモレコンセプトディレクター)の大ファンだったことが縁で、ミモレでブログがスタート。それが約6年前のことだ。

「ブログを始めるまでは、おやつのおいしさや情報を共有するのは、ごくごく近しい人達とだけでした。でもミモレでブログを始めたら、読んで下さっている方からのコメントのやりとりで、“おいしい”や“楽しい”を多くの方たちと共有できるようになったんです。それが本当に楽しくて……! 皆さんいろいろ知っているので、おすすめを教えてもらったら、そこに訪れて、ブログで報告したり。ますますおやつ好きが加速しました。おやつをきっかけにした交流が楽しくて、それまではまったくやっていなかったSNS(Instagram)も始めました。自分でもおいしかったものをアップして、おやつ好きな方たちと情報を交換したり。今ではInstagramが私の情報源。おいしそうなものを見つけては、お店を訪ねたり、お取り寄せしたり、毎日がおやつを中心にまわっている気がします(笑)」

 
最近訪れた「榮太楼総本舗」 日本橋本店にて。実演販売している金鍔をオーダーし喫茶スペースで堪能!
鎌倉にある「ハウス オブ フレーバーズ」のチーズケーキも、ずっと食べ続けたい大好きなおやつのひとつ。年に一度、お店でチーズケーキいただくのが恒例だったが、この2年は叶わず、お取り寄せをしたそう。


日本各地、世界中のおやつを追い求める“おやつハンター”


日本各地や世界中のおいしいおやつを探しては、自身で食べて感じ、シェアする。それが山根さんのライフワークになっている。今はまだ限られた範囲ではあるけれど、日々おやつを追い求める姿は“おやつハンター”と呼びたくなるほど。

「当然のことなんですが、日本各地にも世界にもまだまだ食べたことのないおいしいおやつがたくさんあります。それを少しでもたくさん見つけて味わって、ブログやInstagramを見て下さる方に共有していきたい。それを通じて生まれる人とのコミュニケーションが本当に大好きだし、楽しいんです」

山根さんのおやつハントは、日本に留まらない。写真は2018年に台湾を訪れたときに食べた台湾カステラ。“台湾カステラ”では現地のお店を検索することができず、中国語表記を調べてお店を探したそう。結局、検索では近場のお店を見つけることができなかったが、たまたま通りかかったお店で残り一つだった台湾カステラを発見! 写真がそのときのもの。しゅわーっと溶ける優しい口当たりに感動。その後、日本に台湾カステラが上陸したときにもすぐに食べに行ったといいます。
ロンドン旅行の朝食は、ハイドパーク近く「CUT at 45 PPark Lane」で。
ハワイで食べた「Sweet Es Cafe」のフレンチトースト。


さまざまなおやつを日々見つけては巡っている“おやつハンター”山根さんにも、どうしても見つけられないものがあると言う。それは高校生の頃に食べたミルクレープ。

「当時、宝塚の雲雀丘花屋敷にあった『シュバルマリン』というフレンチレストランで食べたミルクレープが絶品で。大好きだったんですが、ある日突然なくなってしまったんです。もう30年近く前の話なので、その後お店やパティシエの方がどうされているかは、検索してもわからなくて……。今もあの味が忘れられなくて、引き継いでいる方はどこかにいてくれるんじゃないかと淡い期待を抱いています。もし何かご存じの方がいたら、ぜひ教えて下さい!」

 


いよいよ明日12月16日から、「mi-molletおやつアワード2021」の優秀賞10アイテムの発表が始まります。山根さんがこの1年食べ歩いて、感動したおやつとは? 皆さんもブログやInstagramを見返しながら、優秀賞、そして大賞を予想してみて下さい。10アイテムの発表後には、気になったおやつへの投票も始まります。ぜひ皆さん投票に参加して、ミモレ初の「おやつアワード」を盛り上げていただけたら嬉しいです。
 

構成・文/幸山梨奈
 
  • 1
  • 2