70代モデルで書籍『マダム・チェリーの「人生が楽しくなるおしゃれ」』の著者、マダム・チェリーに伺うおしゃれ指南。今回は冬のコーディネート編をお届けします。その極意は、まずコートを決めてしまうこと。インナーではなくコートから組み立てていく、その発想はとても新鮮です。

 

その冬に着る2、3枚のコートをコーデの出発点に


冬のおしゃれを組み立てるうえで、チェリーさんが「出発点」と位置づけるのはコートです。

「コートって、やっぱり大物じゃない。毎年新調するわけではないし、だからといって去年から着ているコートを同じようには着たくない。小物や中に合わせるもので同じコートには見えないように工夫しながら、今年の着こなしを楽しみたいと思います。
ひと冬に出番があるのは、せいぜい2、3着ではないかしら。まず今シーズン着るコートを決めて、持っている服や小物で間に合えばOKだけれど、ひとつふたつ何か買い足して新しさを加えるというのが、私の流儀です」


Cherry’s rule ①
まずこの冬に着るコートを決めます


今年新調した、ダブルのコート

 

「今年はコートを新調しました。新しいコートは、さあ、どう着ようかしら、と考えるのが難しいわね」

言葉とは裏腹に、どこか楽しそうなチェリーさん。
今シーズンの主役に据えた新顔は、レジィーナロマンティコで見つけたウールカシミヤ素材のコート 。黒にかぎりなく近い濃紺で、トラッドふうのデザイン、特に襟の形が気に入ったといいます。

30年もののダッフルコート

 

対照的にワードローブの中でも堂々の古株、バーバリーのダッフルコートも日常には欠かせない1着です。


「このダッフルコートは、娘が中学生のときに買ってあげたものだから、もう30年経つわね。それを今、私が着ているの。袖が短いでしょ(笑) だから見えてもいいようなきれいな色のニットを中に合わせます。大好きな靴下の色もお揃いでのぞかせると、可愛いでしょう。お散歩やスパに行くときは、だいたいこんなスタイルね」