美しく繊細な絵にこめられた平和への願い

雑貨店や、百貨店などで開催される「フランス展」で高い人気を誇る菓子ブランド「オンクルアンシ(アンシおじさん)」。アンシおじさんこと、ジャン・ジャック・ヴァルツは1900年代初頭に活躍したフランス・アルザス地方生まれの絵本作家・水彩画家のことで、このブランドのお菓子缶はすべて“アンシおじさん”の絵で彩られています。この繊細で優しげな絵からは想像もつかないかもしれませんが、アンシおじさんはかなりの反ドイツ主義者。その活動は、一時ゲシュタポ(ナチス・ドイツ国家秘密警察)に目を付けられるほどでした。

 

しかしあくまでも描く絵は、故郷アルザスの平和な日常、そして伝統と文化などで、アルザスへの愛や平和への願い、子どもたちの幸せな毎日を伝えていたといいます。

2021年秋に新発売となった、この“アソートメント缶”は、子どもの絵が用いられることが多いこのブランドの中、めずらしくアンシおじさんが描いた花や鳥のイラストを使用。華やかなひと缶になっています。

中には、冬の定番であるチョコレートがけのジンジャーブレッドマンと、スペキュロスビスケット(シナモンやナツメグなどのスパイスが入ったビスケット)が入っています。