学生から専業主婦へ…内定を辞退した理由
ミレニアム婚というフレーズをご記憶の方、いらっしゃるでしょうか。私はまだ学生の頃、ミレニアム婚でビビビ婚でした。これもご記憶の方、同世代ですよね(笑)。
就職活動中に出会った彼に、「この人ならば一緒に人生をやっていける」とピンときました。さくさく結婚することになりましたが、問題は私が大阪、彼は東京で就職が内定していたこと。
とことん話し合い、私が内定を辞退して東京に行くことになりました。自分としては、止むを得ないという気持ちで。ところが、内定をいただいた会社の人事の方から重い言葉をいただきます。
「覚えておいて。あなたみたいな人が、働く女性の道を閉ざしているのよ」
えらく重い言葉です。私ごときが働く女性全体の話に? と思いつつも、辞退して迷惑をかけてしまったことは事実で、平謝りに頭を下げました。お互い転勤のあてもなく夫婦が別の場所で就職するのはさすがに難しいと感じての、自分なりの決断でした。でも、あの時いただいた言葉、今ならば真意がわかります。
ほどなくして東京に引っ越すと同時に、私の専業主婦ライフが始まりました。
私、本来はだらだらするのが大好きです。マンガ読んでドラマ見て、1日誰ともしゃべらなくても大丈夫。もう暇さえあればゴロゴロ。心底エンジョイしていました(笑)。
ところがゴロゴロすること半年。よく半年もゴロゴロしていたなと思うんですが、夫がこんな提案をしてきました。
「涼ちゃん、せっかく簿記も持ってるんだし、商学部出身なんだから、税理士の資格でもとってみたらどう?」
夫は、未来があった(?)私を、自分の就職のために東京に連れてきて、毎日ぐうたらさせているのを申し訳ないと思ったようです。いや、それは建前で、「そんなに寝てるなら勉強くらいしろ」という気持ちかもしれません。でもとにかく、その言葉は少しずつ家にいるだけの生活に飽きていた私をやる気にさせました。
そして一念発起、税理士の資格を取るための学校に通いはじめました。主婦と学生、考えてみればこれも二足のわらじですね。
専門学校には、様々なバックグラウンドの人がいました。半分以上は年下の仲間でしたが、私はなぜか大学生に交じって勉強するのがちっとも気にならなかったんです。同じ目標を持つ仲間同士、すぐに仲良くなり、一緒に猛然と勉強を始めました。
そんな調子でスムーズに始まったかに見えた勉強でしたが、始めてみるともう大変で。予想以上に山あり谷ありの生活が始まりました。
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