『ケイ×ヤク』『DCU』...“２人の男”の絆と物語から目が離せないドラマあれこれ

「２人の男」をめぐるおすすめドラマ

さらに、ここ数年で放送されたおすすめのバディものなど「２人の男」が主人公のドラマをいくつかご紹介します。

ヒリヒリする恋。映像美も見応えあり『美しい彼』

吃音で友だちもいない平良（萩原利久）が初めて恋をしたのは、クラスの頂点にいる美しい”王（キング）”、清居（八木勇征）だった……。陰キャがカースト上位に恋をして相手にされないだけの話かと思いきや、清居も平良と接することで何かしらの影響を受けていることがわかっていくところがたまりません。物語の途中でずっと平良のものだけだったモノローグが清居のものになる瞬間、観ている側も感情を揺さぶられます。恋愛のいいところだけでなく、ヒリヒリしたところも伝わってきて心が痛いけれど、だからこそ引き込まれます。

ストーリーはもちろんのこと、酒井麻衣監督による美しい映像と２人の繊細なお芝居、そして効果的に入っていく音楽。さまざまな要素がどれも絶妙で、熱いファンが多い作品です。まだ観ていない方は、ぜひこの機会にチェックしていただきたい！

復讐を目論む双子の兄弟『竜の道 二つの顔の復讐者』

騙されて多額の借金を抱え自殺した養父母の敵を取るため、復讐を目論む双子の兄弟の物語。竜一（玉木宏）は火事で死んだと見せかけ、整形し裏社会の人間として、竜二（高橋一生）は国交省のエリート官僚として、親を騙したキリシマ急便の社長・霧島源平（遠藤憲一）の情報を探っていきます。

主演2人の演技力が確かで、復讐を進めていく心境や（2人は養子のため）血はつながらないが何より大事に思っている妹・美佐（松本穂香）への思いが伝わってきて毎回心が揺さぶられました。回を追うごとに面白くなっていく展開にも引き込まれます。

竜二を演じる高橋一生の、業の深さ”修羅場をくぐってきた感”が顔に出ている感じが印象的でした。一見温厚で柔和なのだが、目が笑っていない感じ。竜一を演じる玉木宏は目的を遂げるため自分を犠牲にして悪に手を染める一方で、葛藤する姿にも惹かれました。

2人はもちろん、彼らの復讐相手である霧島を演じた遠藤憲一、霧島の娘役の松本まりかなど、全体的にキャストの演技が素晴らしいところもおすすめ。2人は復讐を遂げられるのか、どんな結末へ向かうのか、気になった方はぜひ見届けていただきたいです。