汚れのないピュアな性格をヘアスタイルでも表現


まずは、主演の篠原涼子さん演じる、さくら。ゴージャスなタワーマンションの最上階に住むセレブ妻でありながら、夫の不倫とDVに悩むという切ない役どころ。

「自分の運命の人は夫。不倫は考えられない」と言いながらも、自尊心をズタズタにされているさくらは、金魚店を営む春斗(岩田剛典さん)と出会って、徐々に自分を取り戻していきます。

初登場は、夫婦円満を演じ、事業拡大のために夫の隣で笑う誕生日のシーン。ピンクのワンピース×ピンクのハイヒールといった、「華やか・かつ良き妻」感満載のファッションに合わせたのは、ストレートヘア。

パーティの主役がする髪型としては一見地味に思われますが、その控えめさが逆に、着飾って訪れる他の女性たちとの「格の違い」を際立たせています。

このストレートヘア、ポイントは顔周りに落ちる短めの毛。この毛が頬に影を落として、憂いだったり色気だったり、いろんな表情を見せていきます。

 

仕事場であるサロンに向かうときの髪型は、ナチュラルに巻いた、こなれウェーブ。ビッグシルエットのシャツに、ボリューム感のあるウェーブヘア。そしてその髪を片側に寄せる。肩の力が抜けたこのスタイル、「トレンドを牽引する美容サロンのオーナー夫人」の役どころを、的確に表現しています。

そんなさくらが、着の身着のまま駆け込んだ金魚店では、(ほぼ)すっぴん、パーカー、無造作なポニーテール。身なりに構っていない状態でも十分美しい。年下の春斗が惚れてしまうのもやむなし、の大人の女です。

 

一緒に暮らしながらも、お互いを尊重し、馴れ馴れしくならないその距離感が、ある種の純愛すら感じさせましたよね。最終話、ほとばしる想いをぶつけあうシーンまで、すみずみまで美しかったさくらと春斗の恋。SNSを見ていると、この許されない恋を、応援したくなる人も多かったよう。