一家全員コロナ罹患手記「子持ちがコロナになった話」が反響を呼んだ3児の母・餡蜜桃子さん。今春、育休から新卒入社した広告代理店に復職、今一度自らのキャリアを見つめ直している餡蜜さんが、大企業の副業解禁やコロナ禍でのテレワーク浸透の影響で近頃注目の「副業マッチングサービス」を体当たりでレポートします。

前回に引き続き、地方企業と副業人材のマッチングサービスを提供する「Skill Shift」をリサーチ。今回は実際にSkill Shiftを利用して副業中のユーザーの方にお話しを伺い、地方副業についてさらに深掘りしていきます。
 

寂れてしまった故郷の町のために何かしたい! と副業探しを開始


これまで副業マッチングサービスを提供している企業への取材を重ねてきましたが、今回は初めて実際に副業をされている方にお話を伺うことが出来ました。

担当編集さんとのある日の会話。「副業マッチングサービスにも色々あるってことはわかってきたけど、実際のところどんな人が利用しているんでしょうね~」。た、たしかに……。私の周りにはあまり副業している人がいないので正直イメージが出来ません。特に色々多忙であろうミモレ読者世代の人がどのような背景で副業を持たれているのか気になるところ。

今回ご協力いただいたのは40代半ば、まさにミモレ読者世代の女性Kさん。学生時代から“人”に関する仕事がしたいと志し、以来数回職場を変えつつもずっと人事畑を歩んでこられたエキスパートです。取材はオンラインで行ったのですが、終始笑顔で優しそう。それでいてお話は明快。まさにこんな人が人事部にいたら気軽に相談出来そう! という印象の方でした。

Kさんは現在東京で暮らしていますが、ご家族の故郷である長野県にも住まいを構えているのだそう。ちょうどコロナ禍で今後の生き方や働き方を模索していた際、幼いころは活気があった長野の町が随分と寂れてしまったことに改めて気付き、胸を痛めたのだとか。

“この町のために何かやりたい!”その想いが副業を探し始めるきっかけになったと言います。そこでまずは副業しやすい環境の会社(@東京)に転職をされます。ええ!? 長野には行かないんだ……!! ここでいきなり本業を辞めて長野へ軸足を移さないところにKさんの戦略が感じられます。

 

本業の転職をして2カ月後、業務にも慣れてきたなと感じたタイミングで副業探しを開始。地方創生に関する経験が積めそうだと思いSkillShiftを活用してのスタートでした。

ご自身のスキルが生かせそうな人事系の求人を中心に応募し、晴れて動き出しから2カ月後、都内近郊の業務拡大中の建設会社とマッチングします。倍率12倍となかなかハードな選考だったのだそうです。でも男性社員が大半の建設業界でKさんのように仏のような笑顔で的確な意見をくださる方はニーズにマッチしたのだろうなと大いに頷けます。

 

副業しやすい会社とは言え、実際にはどのように時間をやりくりしているのでしょうか。本業の職場はフレックス制度があり、15時に退社出来る日を作れるのだとか。それから副業先に出向くこともありますし、また別の日はオンラインでミーティングをしたり、資料を作成したりと主に夕方から業務に当たられているのだそうです。本業を終えてからまた別の仕事って物凄いバイタリティですよね……!

 
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