昨今、飼い主の入院に伴うペットの飼育放棄が増加しています。高齢になると、病気やケガによって入院を余儀なくされることが増えてきます。ペットの飼い主は、自分自身の身体に対する不安と、その間のペットの生活についての心配が頭をよぎることでしょう。そんな緊急時の対応としてどのような方法があるのか、日頃から何を心がけておくべきか、今回の相談者・靖子さんと一緒に考えてみます。

 


親が全治1ヵ月の骨折!その時ペットは!?


78歳になる私の母は、埼玉の郊外でひとり暮らしをしています。10年前、父を亡くして悲しみに暮れていた母のために、小型犬をプレゼントしました。もともと犬を飼っていたこともあり、散歩で出歩くことも母にとっては良いことだと思ってのこと。案の定、10年間は何事もなく、犬友達もできて楽しそうにやっていました。

そんなある日、母がいつものように犬の散歩をしていると、急に大きなクラクションを鳴らされて、犬が驚き暴れ始めたようなんです。抱きかかえようとした瞬間、母は滑って転倒し、手首を痛めてしまいました。慌てて病院に行ったところ、橈骨遠位端(とうこつえんいたん)骨折との診断。高齢ということで、手術ではなくギブス治療となりましたが、ひと月以上の固定が必要だとか。骨折したのは右手なので、日常生活を送るのも不便な上、今後の犬の散歩や世話が心配になってきました。

私は子どもが犬アレルギーなので、どうしても預かることができません。ひと月以上も誰かに預かってもらうとなると、相当なお金がかかりますよね……。どうすればいいのでしょうか。

 
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