スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの”愛するモノ”について語ります。
マノロのハンギシシリーズは2足持っています。
一つはポインテッドのフラットシューズ。
これにも小話があるのでそれは是非また今度聞いてやってください(笑)。
二つ目はこの春夏、“気分ど真ん中”なビジューのストラップサンダル。
今回はこのサンダルのお話です。
そもそもキラキラが苦手の私がなんでハンギシなのかって?
それはこのマノロブラニクというブランドを信頼しているからです。
マノロの手にかかるとこのキラキラなビジューは魔法がかかったように品の良いものになってしまうんです。
キラキラってちゃんと選ばないとチープな印象にもなりかねません。
若かりし頃ならそれも“遊び“で楽しめたかもしれないけど、大人になった今、ファッションの中で“遊ぶ“にはなかなか高度なテクニックが必要なのです。
なのでここは潔くすでに品のいいアイテムに頼ろう、と。
出会いはセレクトショップのドゥロワー。
いかにもハンギシが似合いそうな上質な服や小物がいつも並んでいます。
私も青山店が大好きです。
丁寧に生けられた白い薔薇、センスのいい家具、アクセサリーやソックスまでも洗練されていて……。
あの辺で時間が空くとついつい引き込まれてしまうんですよね。
気をつけねば!(笑)
色が得意なブランドでもあるのですが、私が選んだのは黒。
普段あまり色を着ないので……というのも理由の一つですが、黒のハンギシのサンダルがクールに見えたのです。
それはドゥロワーのカタログに載っていた一枚の写真。全身マニッシュな黒のスタイリングの足元がこのハンギシのサンダルでした!
(確か……。記憶よ、よみがえれがえれ!)
しびれました。
それはそれは素敵で、自分もこんな風にオールブラックのコーディネートを素敵に着たい! と思いました。
前にもお話ししたかもしれませんが、私はマニッシュな雰囲気の中に宿る女っぽさが好きです。
大袈裟でなく、媚びず、あくまでもさりげなくカッコよく……
そんな女性に憧れています。
このキラキラなアイテム自体は私らしくないかもしれませんが、きっとパンツスタイルなら、モノトーンのスタイルなら……合わせるものによってアイテムの表情を変えることこそファッションの醍醐味!
私の乙女心も満足するってもんです。
らしくないものを、らしくする。
少々力技ですが、好きなものを好きに着る自由な感覚は持ち続けていたいんです。
写真・文/福田麻琴
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