温かな言葉に癒やされると話題の産婦人科医、高尾美穂先生の新刊『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(講談社)が、5月27日に発売となります。新刊から、女性の体や心の悩みに安心と解決法を与えてくれるお話をひとつご紹介します。

人は皆、誰かから傷つけられる可能性がある。だから心にヨロイを着せて【産婦人科医・高尾美穂】_img0
 


自分の心に鎧を着せる、
具体的な方法を持っておこう

人は皆、誰かから傷つけられる可能性がある。だから心にヨロイを着せて【産婦人科医・高尾美穂】_img1
 

私たちは常に人と関わって生きているので、あるとき突然、誰かから心を傷つけられることがあります。

自分のことを言葉で批判されたり、SNSなどで文字を介して傷つけられたりと、いろいろなケースがありますが、自分に向けられた悪意に満ちた言葉には、ギューッと胸を押しつぶされるような気持ちになるものです。 

人は皆、誰かから傷つけられる可能性がある。だから心にヨロイを着せて【産婦人科医・高尾美穂】_img2
 

このようなダメージを減らす方法として私がしているのが、「心に鎧を着せる」こと。
私は中学生の頃にいじめられた経験があるのですが、そのときに、体を傷つける暴力のような手段でなくても、言葉や行動、文字などで心を傷つけられることがあると学びました。
それで自分で何ができるかと考え、私は自分の心を鈍感にするのが一番いい方法だという答えにたどりつき、今ではそれが普通にできるようになっています。
これが「心に鎧を着せる」ということです。 

 


「心に鎧を着せる」具体的な方法とは?


では、心に鎧を着せるために何をすればいいかというと、常に「人は他の誰かから傷つけられる可能性がある」と思っておくことです。

たとえば、とても仲がいい友達や、信頼している身近な人からだって、突然批判されることも起こり得ます。
何の心構えもない状態で傷つけられると、心の落ち幅が大きくなるので、あらかじめ、常に誰かから傷つけられる可能性があると思っておけば、落ち幅が小さくなり、ダメージから回復する時間も短くなります。

また、言葉で傷つけられる以外にも、失恋や離婚など、何らかの出来事に傷つくこともあります。
このような傷ついた経験があると、それ以降も心が傷つきやすい状態になることが多いので、そのような経験をした人は、自分の心が“ガラスのハート”の状態であることを認識しておきましょう。 
そして、傷ついた自分の心をギュッと抱きしめることです。

 
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