遠距離介護の交通費が家計を圧迫...そんなとき知っておきたい【介護割の使い方】_img0
 

もうすぐGW。航空各社やJRでは、早割をはじめとしたさまざまな割引運賃を設けています。中には、介護に関わる割引もあるということをご存知でしょうか。今回は、遠距離介護によって体力的にも金銭的にも疲弊してしまった都内在住の紘子さんの話を伺いました。

 


ある日突然、遠距離介護に! その時お金は……?


私の実家は大阪にあって、両親は2人で暮らしています。父は要支援2、母は要介護2ですが、この介護度であれば2人きりでも大丈夫ということで、デイサービスにお世話になりながらこれまで特に問題なくやってきました。

ところがある日、父親が「最近ろれつが回らない」と訴えてきたので、急遽検査をすることに。すると血管が詰まってしまう血栓症だということが判明しました。血液凝固を阻害する薬を飲むようになり、通院することに。そんな矢先、今度は母親が近所を散歩中に風にあおられて転倒してしまいました。顔から転んだ母は、頬を擦りむき出血してしまって……。

そんな状況になってからは、2人だけの生活はさすがに心配ということで、私が月に数回大阪に行き、親の通院に付き添うようになりました。両親だけだと主治医の話も半分ぐらいしか覚えていないようで、自分たちが困っていることがあっても「大丈夫です」と強がって答えてしまいます。そんな様子を見ていて、病院に行くことはできたとしても、老夫婦だけでは的確な判断は難しいと感じるようになりました。

本当だったらそろそろ同居するべきなのかもしれませんが、2人を住み慣れた大阪から都内に呼び寄せるのも躊躇しますし、しばらくは遠距離介護を続けるつもりです。ですが私には仕事も家庭もあるので、今は日帰りで東京と大阪を往復する日々。さすがに体力も限界に達していて、それと同時にお金の心配が……。

両親は「自分たちのために娘に交通費を負担させるのは申し訳ない」と言って毎回相当分の現金をくれますが、年金暮らしの親の資金にも限界があります。どうすれば遠距離介護にかかる交通費を抑えられるのでしょうか。

 
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