スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの”愛するモノ”について語ります。

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多分10年以上愛用しています。
ここ最近のミニバッグブームで一度小さなお財布を使ってみましたが、半年くらいで戻りました……。
なぜって、もうこの財布が使いやすすぎて!
その便利さったらトレンドのミニバッグをあきらめさせるほどです。
このエルメスの財布もカルティエのタンク同様、私のボスが使っていてまんまと憧れたものなんです。
私って人間はつくづく素直だなぁ(笑)。
いつまでもボスを追いかけて生きていくんだろうなぁ。
大げさじゃなく、彼女は私の働く女性のシンボルです。
アシスタント時代、このお財布を持ってよくおつかいに行きました。
その柔らかい手触りと、凛とした佇まい、使い勝手の良さにただならぬ存在感を素人ながらに感じていました。
そして勝手に“スタイリストの財布“と心の中で呼んでいました。
だって領収書がとにかくたくさん入るんです!(笑)

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そのスペシャルなお財布の名前は“ドゴン”。
チャーミングで可愛らしい、一度聞いたら忘れられない名前です。
ドゴンはいわゆる長財布なのですが、内側のコインケースが取り外せるようになっていて、実際私はバラバラに持ったことはありませんが、確かに色々なシーンを考えると便利な仕様です。

 

そして見た目のシンプルさからは考えられない大容量!
小銭入れは大ぶりだし、カードはたくさん入るし、紙幣も折らずに収納できます。
小荷物時代に逆行していますね。もはやミニバッグ?!
いまだかつてこんなに容量のある財布に出会ったことがありません。
細々とものを分けて持つのが苦手なあなた、きっと感動するはずです。

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実はこの黒、私にとっては二代目です。
一番最初のドゴン、それはそれは美しいグレージュでした。
今でももちろん大切に持っていますが、だいぶ使い込んだので色味に少々変化が。
長く使いたいのでメンテナンスする為にこの黒を購入しました。
テクノロジーの変化と共にきっとこれからもっと小荷物時代がやってくるでしょう。
それでも私がバッグを選ぶ基準はこのドゴンが入ること。
もしくはもうこれにショルダーを付けてバッグにしちゃう!
そのくらいこの財布はなくてはならない相棒なのです。

写真・文/福田麻琴

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