私は今年35歳の会社員で、本業のかたわらライターとしても活動しています。大学卒業以来ずっと同じ会社に勤めており、それなりに経験を積んできました。
30歳を超えたあたりから、上司との定例面談や人事部面談で繰り返されるようになった質問があります。
「あなたは管理職になりたいと思いますか?」
仕事中の雑談や懇親会のような場で聞かれるものと合わせると、年間5回は質問されていると思います。女性の先輩たちに聞くと、実際に管理職になるまで40代になっても聞かれ続けるらしいです。そして聞かれるたび、「自信はないです」と答える私。仕事はそれなりにベテランになってきたのに、なぜいつまでたっても「管理職になる自信」が持てないのでしょうか。
いまだかつて、「自信がない女性リーダー」を見たことがない
仕事はそこそここなせているのに、なぜ管理職になる自信がないのか。
同じ悩みを持つ女性、「自信が持てなかったので、管理職にはならなかった」という女性はきっと多いでしょう。
業務時間が増えて家庭との両立が厳しそうだから、部下をマネジメントするのは難しそうだから、そもそも仕事のスキルだってまだまだだから……。自信が持てない理由は色々と思いつきます。そしてその中でも、「(自分のように)自信がない女性リーダー」を実際に見たことがない、ということが特に大きいのではないかと思います。
既に活躍している女性の管理職は、選び抜かれた歴戦の勇者みたいなスーパーウーマンばかり。残業もものともせず業務に邁進し、あらゆる手立てを講じて家庭と両立し、セクハラもパワハラも華麗にかわす。ともすれば、名誉男性(男性社会に溶け込むことで地位を得る女性のこと)のような女性リーダーだっているかもしれません。
「私は皆さんのようにやれる自信がないので……」と身を縮めてしまいそうですが、「だからこそ、自信がない女性ほど管理職になるべき!」と私たちを励ましてくれる本を、今回ご紹介したいと思います。
ダイバーシティ・マネージメントの専門家・交渉コンサルタントである小早川優子さんが、新時代に求められる女性のリーダーシップについて解説した一冊です。
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