日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。

今日ご紹介するのは、新しい働き方にチャレンジしてみて見えてきたモヤモヤエピソードです。

「誰も応援してくれない...」パラレルキャリアに挑戦したワーキングマザーのモヤモヤとは_img0
 


「パラレルキャリアってこんなに辛いの?」仕事と家庭と夢の両立にチャレンジしたら


エピソードをお寄せくださったのは、3歳の男の子を育てながら会社員として働くユミエさん(34歳・会社員)。


育休から復帰してしばらくした頃、女性誌の「風の時代」特集を読み、「これからは自分の個性を大事にして生きていく時代」というメッセージに胸が高鳴りました。

大好きなファッションを仕事にする方法を探し、資格を取得したりSNSをはじめてみたりしたところ、知人のつてで、ウェブメディアでファッション記事を書いてみませんか? というお誘いが。こんなにとんとん拍子でいいのかと喜んでいたのですが、勤務している会社が副業を禁止していることに気づきました。

人事部に相談しましたが、「営利を目的とした活動」は一切禁止とのこと。無報酬であれば問題ないと言われ、悩んだ結果ボランティアでライター活動をすることに。激務系サラリーマンの夫にも同僚にも、「報酬ゼロでやることない」と反対されました。

ライター業にやりがいは十二分に感じていますが、「ママがいるのに構ってくれない」息子のストレスを感じたり、本業に影響を与えてはいけないというプレッシャーで気疲れしたり。睡眠時間を削っているので体力的にもきつい。「それやって何になるの?」「お金をもらう訳じゃないのだから適当にやったら」などと言われて以来、母や友人にも愚痴れない状況です。

パラレルキャリアって、言葉の響きほど簡単なものじゃない。いつかこのモヤモヤも晴れるときがくるのでしょうか。

 


パラレルキャリアで求めるものは、金銭的なメリットだけじゃない


終身雇用制度の崩壊、副業解禁、パラレルキャリア……。「新しい働き方」について、いろいろなところで発信されていますよね。制度や環境も、人々の理解もだいぶ整ってきたように見えますが、リアルな実感はまた違う。ユミエさん、本当にお疲れさまです。

小さいお子さんを育てながら新しい価値観にアンテナが反応したユミエさんは、きっと感度が高く、生き方のセンスがある人なのでしょう。

「会社の制度のせいで報酬をもらっていない」ということが、ユミエさんの中でひっかかりの一つになっているのかなと思いました。でも、パラレルキャリアの目的って金銭的なメリットだけなのでしょうか。

 
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