ただそこにその人が「いる」という感じが、二宮さんの演技の凄み
続いて、映画3作であります。
二宮さんが俳優として注目を集めるきっかけになったのが、2006年、クリント・イーストウッド監督の映画『硫黄島からの手紙』でした。
戦争中の役柄なので、刈り上げ短髪。名だたる俳優さんの中でも、ものすごい存在感。
二宮さん、どんなに演技が話題になっても「インタビューに答えるときはいつも『嵐というアイドルグループの二宮です』と自己紹介し、少しでも嵐にファンが増えたらと思っていた」とテレビ番組で答えていたのを覚えています。
嵐の松本潤さんが出演したドラマ『花より男子』の大ヒットが直前の2005年のこと。後年、「松潤のように、嵐に貢献できたらと思ってた」と語っていらしたのが、胸アツでした。
『GANTZ』では、戦闘スーツのタイトさにフィットする、タイトなスタイル。アクションシーンが多かったですが、普段のふわふわ無造作ヘアよりも、シンプルでスリークなヘアスタイルにまとまっていた印象です。
そして『浅田家!』。
家にあまり帰ってこない、自由気ままな放蕩次男坊の役でしたが、その分、いろんな髪型が見れてよかったー(はあと)。
金髪×刺青ニノさまもよかったですが、個人的には、長い髪をハーフアップにして釣りするシーンが、ドキドキでした。長いままおろしていたのも、色っぽかった!
演じているというよりも、ただ、そこにその人が「いる」という感じが、二宮さんの演技の凄みですが、この映画ではそれが極まれりという感じです。涙腺決壊必至。
ポスターにもなっている髪型は、すごく優しい髪型なんですよね。やわらかくて、トゲがなくて。いろんな髪型の変遷を経て、最後、この髪。優しいなあって思いました。
そして、最新作『マイファミリー』でございます。
そうそう、今回、二宮さんの過去作品(の髪型)を振り返ってみたいなと思ったのは、「あれ? この髪型、二宮さん史上、最高短いのでは?」と思うくらい、短髪だったから。
二宮さんといえば、ミディアムショートのイメージですが、この『マイファミリー』では、結構、短いですよね。
誘拐が発生したときの髪型は、デコ出しヘア。デキるビジネエスパーソンという印象です。妻役の多部さん同様、誘拐から時間が経つにつれ、疲れた表情は見せるのですが、でもデコはずっと出てた。
これが、ドラマ後半戦は、ずっとおろし前髪。男性って、前髪をおろすと、優しい印象になるんですよね。
家庭を省みないワガママ仕事人(額出し)と、家族を一番に考える改心後のパパ(前髪おろし)の対比が、ヘア考察としてはとても面白いです。まさに、Before→Afterという感じ。
多部さん演じる妻が、誘拐前も後もゆるぎなく母であり、髪型も変わらないのに対して、二宮さん演じる夫は、大きく変化しているところが注目ポイントでした。
そして、一周回って最初に戻りますが、最終回終わってロスったら、この2人のペアが見られる『山田太郎物語』までワープするのはいかがでしょうか。
さて、最終章、本当にどうなるんだろう。
正座して待っております、さとゆみでした。
現場からは以上です。
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